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レポート

2012/10/23

全がん協のホームページで30種類以上のがんの治療成績を公開

渡辺千鶴=医療ライター

 患者や家族がKap Webを利用した場合、表示された生存率の数字に落胆したり、振り回されたりするおそれもある。研究班では「生存率は決して余命の宣告ではない。集団を対象としたもので、過去の平均的な結果に過ぎず、個々の患者さんに単純に当てはまる数字ではない」ことを強調したうえで「治療に前向きに取り組むために、医師とがん治療について話し合う際の材料の1つとして使ってほしい」と話している。

施設別生存率も同時に更新し、全国28施設の治療成績が明らかに

 一方、研究班では2007年から公開している施設別生存率データの更新も同時に行った。更新で追加されたのは2001年〜2003年に診断された症例約10万件以上のデータだ。ただし、施設別生存率で集計に利用できる症例数に限りがあるため、公開されているのは胃、大腸、肺、乳房、子宮頸がんの5種類のみとなるが、肺がんでは初めて組織型(腺がん、扁平上皮がん、小細胞がん)別の生存率も公開した。

 施設別生存率で施設名が公表されているのは全28施設(表1)。臨床病期判明率60%以上、追跡率90%以上、症例数50例以上の条件を満たした施設が公表の対象となり、前回の19施設から大幅に増えた。がん種別の内訳は、胃23施設、大腸24施設、肺24施設、乳房25施設、子宮頸16施設となっている。

表1 施設別生存率で公表されている施設

北海道がんセンター、岩手県立中央病院、宮城県立がんセンター、山形県立中央病院、茨城県立中央病院、栃木県立がんセンター、群馬県立がんセンター、埼玉県立がんセンター、千葉県がんセンター、国立がん研究センター東病院、国立がん研究センター中央病院、がん研有明病院、東京都立駒込病院、神奈川県立がんセンター、新潟県立がんセンター新潟病院、石川県立中央病院、福井県立病院、愛知県がんセンター、名古屋医療センター、滋賀県立成人病センター、大阪府立成人病センター、大阪医療センター、兵庫県立がんセンター、呉医療センター、山口県立総合医療センター、四国がんセンター、九州がんセンター、大分県立病院

 このようなデータを見ると、生存率の高い施設がより優れていると判断しがちだが、生存率の単純な比較だけで各施設の治療技術の優劣を見極められるわけではないようだ。たとえば、進行がんの患者が多ければ生存率は低くなり、追跡率が低ければ生存率は高くなる。研究班では、このような数字のマジックを解消するためにI期/IV期比を掲載したり、公表基準の1つに追跡率90%以上の項目を定めたりするなど、データの精度を高める努力を行っている。しかし、それでも現時点では「生存率の数字のみで施設を選択するべきではない」としており、施設選びに使う際には参考程度に止めるのがよさそうである。

◎KapWebサイトは以下まで。
https://kapweb.chiba-cancer-registry.org/web/general/top.aspx

施設別生存率は
http://www.gunma-cc.jp/sarukihan/seizonritu/index.html

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