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レポート

2011/11/1

子どもたちの意識改革「生きるの教室/ドクター中川のがんと向き合う」開講

伊藤左知子=医療ライター

講師を務めた東京大学医学部附属病院放射線科准教授で緩和ケア診療部長の中川恵一氏(左)とHOPE★プロジェクト理事長の桜井なおみ氏(右)

 授業前半の約1時間は、東京大学医学部附属病院放射線科准教授で緩和ケア診療部長の中川恵一氏が生きることと向き合うためのセッション、がんと向き合うためのセッションの2部に分けて講演した。

 最初のセッションでは、死に直面した母親を前に息子がかけがえのない命の大切さに気付く「生きるの教室」オリジナルムービー「いきるぞう〜いのちの河のものがたり」の上映では、俯いて涙を流す生徒の姿も見られたが、続くセッションでは、楽しくがんを理解するための「がんちゃんの冒険」が上映され、時折、笑い声も上がった。しかし、生徒たちの表情は真剣そのもので、どちらのセッションでも静かに中川氏の話に耳を傾けていた。

 中川氏は、日本人2人に1人が一生に一度はがんになり、3人に1人ががんで亡くなるという事実、しかし、がんは早期発見、早期治療で9割が治るという事実、がんは突然起こるのではなく、生活習慣が大きく影響するという事実、こうした事実にも関わらず、がん死亡率は欧米では低下しているのに、日本では増加しているという事実、それはがん検診受診率が諸外国に比べて低いからであるという事実などを説明。さらにがん治療についても手術のほかに抗がん剤、放射線治療が選択できるが、放射線治療を受けられる場合でも日本では知識がないため、4分の1の人しか放射線治療を選択していないという実情などを解説した。

 続いて、がん経験者としてHOPE★プロジェクト理事長の桜井なおみ氏が、37歳で乳がんが発覚してから44歳の現在までの治療や人生観の変化について経験談を講演した。桜井氏は抗がん剤と手術で治療を終えた後、中断していた水泳を再開し、4キロの遠泳に挑戦、さらに海の世界に興味を持ち、スキューバダイビングにも挑戦した。また、自らのがん体験や社会スキルを生かして小児がん・若年性がんの患者会を始動して、世界中のがん患者に会う機会もできたことを講演した。桜井氏は「がんという病気には、ならないほうがもちろんいいが、私はがんになっていいこともたくさんあった」と、病気と闘って、生きることの意味を考え、生きる尊さを得たことを説いた。

 質疑応答では生徒から、「病室では何をしていたか?」「がんの治療中に困ったことは?」「がんの治療費はいくらか?」などの質問が出て、生徒たちの関心の高さが感じられた。

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