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レポート

2011/9/13

がんの親を持つ子どもの心、どうサポートする?

医療現場での試行錯誤が始まった

黒住紗織=日経ヘルスプルミエ

 CLIMBプログラムはこれまでに3クール実施されており、計18人が参加しているが、参加した子どもからは「楽しかった、またみんなに会いたい」「いろんな友達にがんのことや関係ないことも話せて、前までの苦しかった気持ちがなくなって、自分に自信が持てた」などと好評だという。加えて、親からも「同じ境遇の子どもと引き合わせることができてよかった」「子どものいろいろな感情が表に出るようになった」などの声が寄せられているという。

 CLIMBプログラムは、既に全米では56カ所の医療機関で行われており、オーストラリア、アイルランド、台湾などでも開催されているが、日本ではまだ東京共済病院の1カ所のみ。次回の開催は、2011年10月23日から毎週日曜日全6回(最終回は12月4日)を予定している(詳細は、Hope Treeのウエブサイト参照)。参加希望者は、東京共済病院がん支援センター 大沢かおり氏宛てにメールgansoudan@tkh.meguro.tokyo.jpで問い合わせを)。

親を看取る子どもを支える難しさとは
 親ががんになったとき、そのことを伝えることが、最終的に子どもの安定につながることは分かっている(2011.8.9「親ががんになったとき、子どもに何をどう伝えるか」参照)。しかし、それを伝えれば子どもには相当なストレスがかかる。ましてや親を看取るとなったら、その心理的苦痛は想像を絶するものだろう。そのためか、現状は親の差し迫った死の現実から子どもを遠ざける傾向にある。

 しかし、「親の差し迫った死について子どもに何も話さないことで、子どもの不安感がより強くなることが、海外の研究で分かっています」と九州がんセンターサイコオンコロジー科臨床心理士の白石恵子氏。看取りの段階という最も深刻な状況下にあっても、子どもは蚊帳の外におかない方がいいのだという。

小冊子『こどもたちへの大切なおはなし〜大切なときをいっしょに寄り添うために〜』

 そして、このことをテーマに九州がんセンターでは一つの試みが始まっている。親の治療にかかわっている医療スタッフが、親を看取る子どもたちに状況を伝え、話し合うきっかけ作りになるような小冊子の制作に取り組んでいるのだ。「これまで、がん治療中の親を持つ子どものための心理的苦痛を軽減する支援小冊子はありましたが、看取りの際の子どもを支援する方法は確立されていなかったことから、まずは小冊子を作ることに取り組みました」と白石氏。

 小冊子『こどもたちへの大切なおはなし〜大切なときをいっしょに寄り添うために〜』は、主に小中学生を対象に、終末期を迎えた親の状態やタイミングに合わせて、1部「今までの病状変化」、2部「子どもへのメッセージ」、3部「眠っていること(セデーションで意識レベルが落ちているときの説明)」、4部「これから起きること」を説明できるように4部構成になっており、必要なものだけを組み合わせて使えるように分冊になっている。

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