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レポート

2011/8/9

親ががんになったとき、子どもに何をどう伝えるか

「話しても分からない」「隠しておいた方がいい」なんて思わないで!

黒住紗織=日経ヘルスプルミエ

 2つ目は「誰のせいでもない(not caused)」ことを伝えること。

 がんの親をもつ多くの子どもが「自分のせいで(自分が心配を掛けたから)、親が病気になってしまった」と自分を責める傾向があることが分かっており、特に低年齢の子どもほどそう思い込む傾向が強いという。そのため、がんという病気が誰かのせいでなる病気ではないこと、何かをしたから(しなかったから)がんになったわけではないと知らせる必要があるのだ。

 3つ目は「うつる病気(catchy)でない」ことを伝えること。

 例えば、抗がん剤治療の副作用で脱毛した親の様子を見て、「自分も何かの病気になると髪の毛が抜けるのでは」など、病気全般を恐れることもある。小さな子どもには「お母さんと一緒に、同じケーキを食べてもうつらないよ」など、年齢に応じて理解しやすい例を挙げて説明するとよいという。

 実際、大沢氏らが、がん診断時に18歳以下の子どもがいる患者を対象に行ったアンケートの結果でも「『死んじゃうの?』という子どもからの質問が多かった」(大沢氏)という。この調査は、2009年12月から2010年9月まで、がん患者会や情報サイトを活用している156人の患者(平均年齢44.1歳、うち104人が乳がん)を対象に、インターネットと郵送で行ったもの。子どもに病気の説明をしたのは約84%に当たる132人だった。このうち、「子どもから質問があった」と答えた24件の中で、「あと何年生きられる?」「死なない?」など死や予後についての質問が13件あったという。

 「がん」という言葉の受け止め方は、年齢や置かれた環境によって異なる。およそ6歳までの子どもにとっては、大人が恐れるほど怖いと感じていない場合もある。また、小学生以上の子どもは「死」と結び付けて考えがちだという。大人として扱われることを望みはじめる思春期の子どもは、がんと聞いてショックを受けてもあまり感情を出さないことがあるが、「それは年齢的に普通のこと」(大沢氏)。そんなときは学校の先生や親戚、友人など、親以外の周囲の人にサポートを頼む手もある。

希望を持った正直さで伝えることが大事
 いずれにしても、「『死ぬの?』と子どもに聞かれた場合は、希望を持った正直さで伝えることが大事」と大沢氏。病状に応じて「今は治療が必要だけれど、命の心配はないよ」「死なないようにがんばって治療を受けているんだよ。この先何が起こるかは分からないけれど、何か変化が起こったら必ず話すよ」など、できるだけ具体的に、誠実に話すことだという。

 率直に親ががんであると伝えることで、子どもは親に質問しやすくなり、不要な憶測や不安感を減らすことにも役立つ。そして、たとえ死が避けられない病状に陥ったとしても、「前もってそのことを知らされていた子どもは、そうでない子どもに比べて不安度が低い」とアッシェンブレナー氏は解説する。

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