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レポート

2011/5/12

「患者さんも癌治療学会に参加して、正確で最新の情報を入手してほしい」

第49回日本癌治療学会学術集会会長 西山正彦氏に聞く

佐原加奈子

 近年、医学・医療関連の学術団体の中には、学術集会のイベントの1つとして、患者教育セッションを設けたり、市民公開講座などを企画する団体が増えている。日本癌治療学会もその1つだ。同学会は、今年10月に名古屋市で開催する第49回日本癌治療学会学術集会で、患者教育プログラムを充実させると同時に、患者・関係者向けにスカラーシップ(招待)制度を用意するなど、患者が参加しやすいように工夫を凝らす。どのような狙いでプログラムを作ったのか、同学術集会会長の西山正彦氏に聞いた。
 


「ぜひ患者さんやその支援者の方にも参加していただき、会場で得た情報を今後の活動に生かしてほしい」と話す第49回日本癌治療学会学術集会会長の西山正彦氏

 「ビジョンの共有 目標への第一歩」――これが第49回日本癌治療学会学術集会のテーマだ。

 がん医療をめぐって、医療者、患者、行政、マスコミといった立場の違いにより、対立の構造が作られることがある。また、臓器別、学会間、国の違いなどによって治療の方向性が異なるケースも少なくないのが現状だ。「立場を超え、また国内外を問わず、がんに関わる者が一堂に会し、進むべき方向性、各々が果たすべき役割を議論する場にする、という思いを込めて、テーマを決めた。ぜひ患者さんやその支援者の方にも参加していただき、会場で得た情報を今後の活動に生かしてほしい」と同学術集会の会長を務める西山正彦氏(埼玉医科大学先端医療開発センター教授)は力を込める。

世界の最新動向を同時通訳で
 同学会が、がん患者やその支援者を対象としたプログラム(ペイシェント・アドボカシー・プログラム)を開始したのは、2年前の第47回学術集会から。「3回目の今年は、“ホップ、ステップ、ジャンプ”のジャンプの年。過去2回の問題点を明らかにして、具体的に動き出すことを目指した」と西山氏は話す。

 昨年の第48回の参加者に、学会後にアンケートをした結果、参加者は、教育セッションや口演よりも、シンポジウムやパネルディスカッションの内容が良かったと感じていることが分かった。また、ペイシェント・アドボカシー・セミナーで最も評価が高かったテーマは「患者と医療者がともに目指すがん治療とは」だった。この結果などを踏まえ、プログラムを工夫したという。

 今学術集会の目玉の1つは、日本乳癌学会や日本緩和医療学会など国内のがん専門学会に加え、米国臨床腫瘍学会(ASCO)、欧州臨床腫瘍学会(ESMO)、中国や韓国などアジアの主要学会の協力を得ることにより実現したシンポジウム「JSCO University」。

 乳がんや大腸がん、緩和医療など、がん腫・診療領域別に、3日間で14の「JSCO University」が企画されている。それぞれ、日本の現行ガイドラインを示した上で、ASCOやESMOなどから招かれた演者がこの1年の世界の動きをレビューし、がん医療の開発研究の今後の方向性、日本の果たすべき役割を議論する構成になっている。

 「このセッションを聞けば、世界の最先端のがん医療はどうなっているのか、研究開発はどこに向かっているのか、また世界の中での日本の位置付けはどうなっているのかが分かる。学会員向けのセッションだが、患者さんにもぜひ聞いてほしい」(西山氏)。

 英語の発表もあるが、同時通訳が用意されるので、英語が分からなくても大丈夫だという。加えて「JSCO University」のセッションの後、それぞれの専門家に直接話を聞くことができる場「Meet the prof.」も用意している。

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