このページの本文へ

がんナビ

がんナビについて

がん患者さんとその家族のために、がんの治療や患者さんの日々の生活をナビゲートします。

がん種から情報を探す

  • 乳がん
  • 肝がん
  • 大腸がん
  • 腎がん
  • 胃がん
  • 肺がん
  • 食道がん
  • 前立腺がん
  • 子宮頸がん
  • 膵がん
  • 卵巣がん
  • その他のがん

Report レポート

レポート一覧へ

新着一覧へ

レポート

2011/3/15

がんの主治医は患者の仕事の相談支援にも前向き

――厚労省「がんと就労」研究班の調査結果から

福島安紀=医療ライター

 産業医のインタビューでは、「基本的には定時勤務できることが復職の条件だが、予後が悪い就労者に関しては、できるだけの期間、本人の納得のいくところまで働かせてあげたい」と考える会社が多いことが分かった。例えば会社の制度にはないのに時短勤務を認めるなど、ルール外の運用をしてでもスムーズに復職できるかどうかは、本人が病気になる前に業務での貢献があったか、職場での人間関係が良好であったかも重要な要素の1つになるという。

 「がんの患者で依願退職をした人が30%程度いるというデータもあり、休職して治療を受けている最中から心理的なサポートをする必要がある。今後もインタビュー調査を継続し、各企業の産業医が利用できるがん就労者の復職支援ツールを作成したい」。立石氏は、今後の研究課題をこう話す。

まずは主治医に相談してみよう
 一方、産業医がいない場合はどうだろうか。

「患者の就業に関して、主治医や看護師、コメディカルによる支援が期待される」と訴える北里大学の和田耕治氏

 産業医がいるのは従業員50人以上の事業所であり、労働者の約6割は産業医の支援が受けられない中小企業で働いている。「産業医がいない職場に勤めている患者にも主治医はいる。患者の就業に関して、主治医や看護師、コメディカルによる支援が期待される」と、北里大学医学部衛生学公衆衛生学講師の和田耕治氏は訴える。

 そういった視点から和田氏は、日本臨床腫瘍学会の専門医・指導医に対して、「がん専門医の患者の就業に関する意識と医療機関の体制の現状調査」を実施し、その結果をシンポジウムで発表した。

 調査には、同学会の専門医・指導医435人のうち223人が回答(回答率51.9%)した。「患者の仕事に関心があるか」との問いには、88%の医師が、「当てはまる」「まあ当てはまる」と回答(図1)。「主治医として、患者の仕事の話までする時間的余裕はある」と回答した医師も78%に上り、がん専門医の多くが患者の仕事に関する相談にも前向きな姿勢を示した。

図1 患者の就業に対する主治医の意識

この記事を友達に伝える印刷用ページ