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レポート

2009/3/3

がんナビ読者アンケートから(No.3)

心のケアについて主治医が全く関心がないことが不満

 「心のケアについて主治医が全く関心がないことが不満」「がん患者や家族の精神的なケアができない医療機関が多い」「医師まかせのときは不安が大きく戸惑うことばかりでした」。これらは、今回のがんナビ読者アンケートに寄せられた患者さんの切実な声である。解決の糸口は、こうした訴えに耳を傾けることから開けていくに違いない。

 以下、患者さんの声を中心に主なものを抜粋し紹介する。調査の実施期間は、2009年1月13日〜2月1日。実施方法は、ネット調査システムAIDAを利用し、がんナビ通信およびインフォメーション等で告知し調査への協力を依頼した。回収数は162件だった(プロフィールは末尾参照)。

■心のケアについて主治医が全く関心がないことが不満です。サイコオンコロジーについてのサイト上の情報を見ても、きれいごとが書いてあるだけのような感じを受けます。精神科でも「薬を出しておけばいい」という態度を感じます。最初から最後まで心のケアの診療を病院で必須なものとして設定してほしいと思います。手術または術後抗がん剤治療が終わった後、再発予防の指導をまったく医師がしないことに疑問を感じます。再発予防について、はっきりした情報を医師に持ってもらいたいと思います。

■一昨年大腸がんの手術をし、経過は良好です。担当・執刀医は大変優秀で人格的にも問題なくその後も定期的に診察を受け、薬の服用を続けています。ただ、消化器外科専門でいわゆるホリスティックな視点をお持ちではなく、別の症状や関連の薄い検査結果等については別の専門科に行くよう言われます。それは仕方が無いことで当然のこととも思いますが、そのような医師と連携してトータルで健康管理を診ていただけるようなシステムが病院にあれば、と思う今日この頃です。

■昨日退院した乳がん患者です。「がん」と告知され泣き出す方が多いそうですが、私の場合、乳がんにかかる身内(女性)の比率が50%なので「とうとう自分の番が来たな」としか思いませんでした。死なない人間はいません。問題は、死ぬまでにどう生きるかです。「がん」以外の病気で苦しむ方も大勢いらっしゃいます。「がん」という言葉に過剰反応して、せっかくの早期治療のチャンスを逃さないよう、どなたも気をつけて過ごしいただきたいです。

■3年前に胃がんになり手術、抗がん剤の治療を受けました。その時は医師の言われることを素直に聞いていれば元気になれると思っていましたが、それでは駄目だと思いました。自分の体は自分がよく知っていなければならないと思い、知識を身に着け医療関係者の意見も聞きながら判断する必要があると思います。現在はすい臓など再発の疑いがありますが、情報を冷静に判断し自分自身の治療や検査などをきちんと考えることができます。医師まかせのときは不安が大きく戸惑うことばかりでしたが、今は知識、情報をしっかりと受取り落ち着いて考えることができています。

■緩和ケアや罹患後のこころのケアを取り上げて欲しい。

■いたずらに悲愴感をあおる「闘病」という言葉が嫌いです。また、個人の「闘病記」はあくまでその個人に限られるものであり、主観性が強く医学的にも曖昧さがあり、好きではありません。さらに患者となったジャーナリストや作家などによる治療のレポートなども、明らかに病院側の接し方に差異が感じられます。ある新聞記者が延べ10時間以上に及ぶ説明を受けたと言っていましたが、それはその人が新聞記者であるからで、一般患者には誰にでも望めることではないと思います。私は個人のレポートよりも正確な数字やできるだけ多くの医師の意見を知りたいと思います。

■がん患者や家族の精神的なケアができない医療機関がまだまだ多いので、その充実を公的機関などに働きかけてほしい。

■がん治療に関して、医療側からの情報公開が不足している。

■現在、乳がんの部分切除、放射線照射後、ホルモン療法中です。最初の話では、切除すれば後は何もなしのはずだった。術後2カ月ほど医師に不信感を持っていたが、「がんナビ」などのネットで調べ納得しました。術後のリハビリ、下着など一般的な話は分かったのだが、自分に対応する話にいまだに行き着かないでいます。その方面のことも知りたい。転移もあるとの話も出ているが、がんナビを読んで、自分の中では、その時の心づもりもできました。

■今後は緩和ケアについての記事を充実させて欲しい。また、がんによってはケアのための衛生材等を必要とするので、それらの分野を新たに設けて欲しい。

■現在乳がんの治療中だが、先日転移の疑いがあった時に、もうちょっと再発・転移後の治療についての詳しい情報や体験が欲しいと思った。初発についての情報にくらべて、個人個人で違いが大きいのかもしれないが、心構えとしてそういう情報が欲しい。

■最新鋭の治療(放射線・抗がん剤など)・最新鋭の検査方法についての経験者からの記事を掲載してほしい。病院や医者、研究者らの報告だけでなく、それを適用された患者の経験談、評価意見が大変役立つ。ちなみに小生は前立腺がんの治療を受けたが、治療方法の選択には、インターネット上に紹介された治療経験者の報告が大変役立った。その後自身の経験を紹介してお役に立てばとホームページを立ち上げた。この「最新鋭の放射線治療装置・トモセラピーによる前立腺がん治療」は、最新鋭機器による患者側の治療報告として初めての記事であったと思うが、読まれた方々からとても参考になったと喜ばれている。

■私は、B型肝炎ウイルスキャリアの乳がん患者です。乳がんになったので、10年前からキャリアということで定期的に検査のため罹っている病院は、チーム医療を行っているということであり、また乳がん治療に力を入れているので、同じ病院で診てもらうことにしました。が、私のケースではチーム医療は行われず、肝臓の検査値が高くなるまで消化器内科にも連絡してもらえず、治療経験のない乳腺外科医の主治医が一人で診ていました。現在は、根治を目指す時にしっかりがんの芽を叩くことをしていないので、再発が起こりやすいのではないか、そして、再発が起こった際には、「再発時には前に使った抗がん剤以外のもので治療を行うのが原則」ということを考えると、使える抗がん剤の選択肢が少なくなったことが、とても気になります。B型肝炎ウイルスキャリアのがん患者は少なく、治療経験も知識もない医師が多いようです。臨床試験では、キャリアは除外されるので、エビデンスが確立されない分野であり、治療は容易ではありません。しかし、乳腺外科医は、こういったことを知らないようです。B型肝炎ウイルスキャリアが、安心して適切な治療が受けられる、「治療の均てん化」が必要だと思います。

■昔と違い今は、がんになり治療していたことや治療中だということを普通に話せるようになったのは、とてもよいことだと思います。ただそのことで周りの人から色々な情報、時には間違ったこと、思い込んでいることなども告げられて困惑する場合もあります。もちろん最終的にどの方法がいいのかは自分で判断し決定するしかないのですが、時には病院や医師によっても、患者に対する接し方が変わるので、がんナビでは最新の情報に加えて公平な立場での意見、ヒントになるリンクなどを紹介してもらえると助かります。

■大きな病院だとトータル医療でいろいろな分野の先生方との関わりがありそうですが、小さな施設だと、忙しい外科の先生との接点しかなく、情報がなかなか得られません。このようなサイトは今の状況など知る良い助けになっていますが、このような情報がもっと病院で得られるようになればいいのにと思います。

■日常生活の過ごし方の最新情報がほしい。数年前までは、アサリ、ウコン、レバー等が良いとされていた食事、サプリメントが、肝がんによくないものと言われるようになったり。鉄分の量が多いとよくないといわれるが、どのように測定したり、食事をどのように気をつけたらよいのかの情報も合わせて、知らせてほしい。

■乳がん患者ですが、医療機関、医者によって治療法が異なることが気にかかっています。

■約8〜9年前から外科を受診しておりますが、外科の細分化にともなって、より専門的で的確な治療を受けることができているように実感しています。関係する多くの方々の努力の賜物として進歩していく医療・・・。需要と供給を考えるとき、私たち患者もある意味、社会に大きく貢献できていることに誇りを持って日々、治療に励んでいきたいと思っています。

■膀胱がんの手術をして、尿道狭窄症及び尿漏れに悩んでいます。性交渉にも影響しています。命の尊さという観点から考えると、ずいぶんと幸せな悩みかもしれませんが、見た目が普通なだけにあまり周りは気にしてくれません。主治医も様子を見ましょうの一点張り。そういった生活の質についても何か情報が欲しいと日頃から考えており、またそういった人も多いかと思います。命があるだけでも儲けもん、私もそう思いますが優先度は低くとも少しずつ改善していけたらなと思っています。

*調査対象プロフィール:・回答者の立場;患者32.1%、元患者4.9%、患者の家族25.3%、医師4.9%、看護師3.1%、薬剤師5.6%、大学などの研究者1.9%、その他の医療関係者3.1%、製薬企業関係者13.6%、その他5.6%。・性別;男性56.8%、女性43.2%。・年齢;20〜29歳4.9%、30〜39歳24.7%、40〜49歳31.5%、50〜59歳24.1%、60〜69歳11.1%、70〜79歳2.5%。

 次回も、自由意見に寄せられた声を報告する予定。(まとめ;三和 護)

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