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2018/6/13

HER2陽性進行胃癌にトラスツズマブの1次治療から2次治療への継続投与は有効性を示さず【ASCO2018】

横山勇生=編集委員

 HER2陽性進行胃/胃食道接合部癌に対して、トラスツズマブを含むレジメンを用いた1次治療で増悪後の2次治療にトラスツズマブを含むレジメンを用いることは、無増悪生存期間(PFS)を改善できないことが明らかとなった。2次治療として、パクリタキセルのみを投与する群(パクリタキセルのみ群)とパクリタキセルとトラスツズマブを併用投与する群(トラスツズマブ併用群)を比較した無作為化フェーズ2試験WJOG7112G (T-ACT)の結果示された。6月1日から5日まで米シカゴで開催された米国臨床腫瘍学会(ASCO2018)で、地域医療機能推進機構(JCHO)九州病院の牧山明資氏によって発表された。

 WJOG7112G試験は、HER2陽性進行胃/胃食道接合部癌患者で、1次治療として、トラスツズマブ、フルオロピリミジン、白金系抗癌剤の投与を受けた患者を対象に行われた。患者は、パクリタキセルのみ群とトラスツズマブ併用群に無作為に割り付けられた。パクリタキセルのみ群の患者には、4週間を1サイクルとして、1日目、8日目、15日目にパクリタキセル80mg/m2が投与された。トラスツズマブ併用群の患者には、パクリタキセル投与に加えて、3週間おきにトラスツズマブが投与された。トラスツズマブの投与量は、初回のみ8mg/kg、2回目以降は6mg/kgだった。主要評価項目はPFS。主な副次評価項目は、全生存期間(OS)、奏効率、安全性、トランスレーショナルなバイオマーカー解析だった。

 2012年12月から2016年10月までに、91人がパクリタキセルのみ群(46人)とトラスツズマブ併用群(45人)に無作為に割り付けられた。Full Analysis Setは、1人ずつ除外され、パクリタキセルのみ群45人とトラスツズマブ併用群44人だった。患者背景に有意な差はなかった。

 試験の結果、PFS中央値は、パクリタキセルのみ群が3.19カ月(95%信頼区間:2.86-3.48)、トラスツズマブ併用群が3.68カ月(95%信頼区間:2.76-4.53)、ハザード比0.906(95%信頼区間:0.674-1.219)、p=0.334で差はなかった。OS中央値も、パクリタキセルのみ群が9.95カ月(95%信頼区間:7.56-13.08)、トラスツズマブ併用群が10.20カ月(95%信頼区間:7.85-12.75)、ハザード比1.230(95%信頼区間:0.759-1.991)、p=0.199で差はなかった。奏効率は、パクリタキセルのみ群が31.6%、トラスツズマブ併用群が33.3%、疾患制御率は、パクリタキセルのみ群が71.1%、トラスツズマブ併用群が61.5%と差はなかった。

 サブグループ解析で、トラスツズマブ併用は、トラスツズマブの最後の投与から無作為化までの期間が30日以上の患者(31人)でより長いPFSが得られ、ハザード比0.449(95%信頼区間:0.210-0.958)だった。一方、トラスツズマブの最後の投与から無作為化までの期間が30日未満の患者(58人)では、ハザード比1.396(95%信頼区間:0.824-2.366)だった。

 安全性は両群で同等だった。試験の参加前に16人から腫瘍組織が得られたが、69%でHER2陽性ではなくなっていた。

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