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2018/5/21

日本人進行乳癌へのパルボシクリブ投与は高頻度に好中球減少症を起こすが投与期間や効果に影響せず【乳癌学会2018】

横山勇生=編集委員

 ホルモン(HR)受容体陽性HER2陰性進行乳癌に、CDK4/6阻害薬パルボシクリブを投与すると、好中球減少症による減量、投与サイクルの遅延、投与中断の頻度が日本人では高いものの、パルボシクリブの投与期間にはほとんど影響しないことが分かった。また減量が行われても疾患の制御は維持されていた。日本人におけるパルボシクリブによる好中球減少症は、減量や中断で管理可能だった。

 これは、1次治療としてパルボシリブとレトロゾール併用の効果を評価したフェーズ3試験PALOMA-2の日本人データ(32人)、日本人に対する1次治療としてパルボシクリブとレトロゾール併用の効果を評価した国内フェーズ2試験(42人)のデータ、2次治療としてパルボシクリブとフルベストラントの併用を評価したフェーズ3試験PALOMA-3の日本人データ(27人)を解析した結果、示されたもの。5月16日から18日まで京都市で開催されている第26回日本乳癌学会学術総会で、大阪医療センターの増田慎三氏によって発表された。

 解析の対象となったのは全部で101人。年齢中央値が62歳(36-88)。ECOG PS 0が93人、1が6人、内臓転移ありが57人だった。投薬期間中央値は、PALOMA-2試験の日本人参加者が406日(21-796)、日本のフェーズ2試験参加者が643日(56-826)、PALOMA-3試験の日本人参加者が413日(42-634)だった。

 PALOMA-2試験の日本人参加者で、減量が行われたのは20人(63%)で、100mgに減量されたのは11人(34%)、75mgに減量されたのは9人(28%)、最初の減量までの時間の中央値は63日(29-785)、投与中断は22人(69%)で起きた。日本のフェーズ2試験参加者で、減量が行われたのは28人(67%)で、100mgに減量されたのは20人(48%)、75mgに減量されたのは8人(19%)、最初の減量までの時間の中央値は65.5日(29-708)、投与中断は36人(86%)で起きた。PALOMA-3試験の日本人参加者で、減量が行われたのは15人(56%)で、100mgに減量されたのは10人(37%)、75mgに減量されたのは3人(11%)、2週投与2週休薬で75mg投与まで減量されたのは人(7%)だった。最初の減量までの時間の中央値は36日(29-293)、投与中断は27人(100%)で起きた。

 いずれの試験でも1サイクル目と2サイクル目の結果から、3週投与1週休薬で完全に続けられた患者、サイクルを遅らせることで投与が行われた患者、減量なしに中断だけで投与が行われた患者、減量もともなう中断を行いながら投与が行われた患者、投与を中止した患者の5グループに分けられた。

 PALOMA-2試験の日本人参加者、日本のフェーズ2試験参加者、PALOMA-3試験の日本人参加者のいずれにおいても、最初の2サイクルで3週投与1週休薬パルボシクリブ125mg投与ができた患者は、一般的に減量することなく投与の継続ができていた。サイクルの遅延、中断、減量があっても継続投与ができ、投与期間には影響を与えていなかった。また、いずれの試験においても180日以内に減量があった患者となかった患者で、投与期間には有意な差はなく、早期の減量は投与期間には影響を与えていなかった。

 さらにいずれの試験においても、180日以内に減量があった患者となかった患者で、腫瘍の縮小に明らかな差はなかった。

 101人のうち、好中球減少症を起こしたのは99人(98%)で、そのうちグレード3が64人(63%)、グレード4が27人(27%)に発現した。最初の投与から好中球減少症(全グレード)が発症するまでの期間の中央値は、15.0日(13-29)、グレード3以上の好中球減少症が発症するまでの時間の中央値は15.0日(13-280)だった。発熱性好中球減少症を起こしたのは2人、G-CSFの投与が必要となった患者は2人だった。グレード3/4の好中球減少症は、投与中断と減量で管理可能で、減量が必要となったグレード4を発現した患者でも、投薬を継続することができていた。

 最初の2サイクルで3週投与1週休薬パルボシクリブ125mg投与ができた患者は、ベースラインの好中球数が比較的多く、中断が必要となった患者は比較的少なかった。

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