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2018/4/16

局所進行切除不能III期NSCLCへの同時化学放射線療法後のdurvalumab投与は自覚症状の悪化までの時間も延長【ELCC2018】

横山勇生=編集委員

 局所進行切除不能のIII期の非小細胞肺癌(NSCLC)への同時化学放射線療法後にdurvalumabを投与した群は、プラセボを投与した群に比べて、自覚症状の悪化までの時間を延長できることが明らかとなった。フェーズ3試験PACIFICの事後解析の結果、示されたもの。4月11日から14日までスイス・ジュネーブで開催された欧州肺癌学会(ELCC2018)で、豪University of SydneyのRina Hui氏によって発表された。

 PACIFIC試験は、局所進行切除不能(3期)NSCLC患者で、白金系抗癌剤ベースの化学療法と同時に放射線治療(2サイクル以上)を受けて進行していない患者(PS 0-1)を、化学放射線療法後1日目から42日目の間にdurvalumab群とプラセボ群に2対1に無作為に割り付けて行われた。durvalumab(2週おきに10mg/kg)かプラセボを最長で12カ月間投与した。

 試験の結果、無作為化からの無増悪生存期間(PFS)中央値は、durvalumab群が16.8カ月(95%信頼区間:13.0-18.1)、プラセボ群が5.6カ月(95%信頼区間:4.6-7.8)で、層別化ハザード比0.52(95%信頼区間:0.42-0.65)、p<0.0001で、有意にdurvalumab群で延長していた。今回の解析の結果、PFSが延長できるだけでなく患者の自覚症状が悪化することを遅らせることも明らかになった。

 研究グループは、患者報告アウトカム(PRO)を用いて、durvalumabの12カ月間投与が、病気の症状の悪化までの時間に対する効果を評価した。患者報告アウトカム(PRO)はEORTC QLQ-C30 v3とQLQ-LC13を用いて評価された。事前に規定された解析の結果は既に発表されている。悪化までの時間は、無作為化から最初の臨床的に関連のある増悪(10ポイント以上の変化)までと定義された。その結果、両群で悪化までの時間の差があったのはその他の疼痛だけで、durvalumab群で良好でハザード比0.72(95%信頼区間:0.58-0.89)だった。

 事前に規定された解析では、一時的な症状の悪化の影響があったと判断され、今回発表された悪化までの時間についての事後解析においては、悪化した場合にその次の評価時でも悪化していることが確認された場合のみを悪化のタイミングとした。

 その結果、事後解析では複数の症状で増悪までの時間に差があった。全体の疼痛がハザード比0.75(95%信頼区間:0.60-0.93)、胸痛がハザード比0.74(95%信頼区間:0.57-0.97)、腕/肩痛がハザード比0.74(95%信頼区間:0.58-0.95)、吐き気/嘔吐がハザード比0.72(95%信頼区間:0.54-0.97)、不眠症がハザード比0.75(95%信頼区間:0.58-0.97)、喀血がハザード比0.70(95%信頼区間:0.50-0.99)で、durvalumab群で症状の悪化の遅延が認められた。

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