このページの本文へ

がんナビ

がんナビについて

がん患者さんとその家族のために、がんの治療や患者さんの日々の生活をナビゲートします。

がん種から情報を探す

  • 乳がん
  • 肝がん
  • 大腸がん
  • 腎がん
  • 胃がん
  • 肺がん
  • 食道がん
  • 前立腺がん
  • 子宮頸がん
  • 膵がん
  • 卵巣がん
  • その他のがん

News ニュース

ニュース一覧へ

新着一覧へ

ニュース

2018/3/23

乳癌検診が導入されて以降、乳癌診断時の腫瘍サイズは減少傾向に【EBCC11】

八倉巻尚子=医学ライター

 乳癌検診が導入された1980年代からおよそ30年間に、乳癌診断時の腫瘍径の平均は23%減少したことが、米国のSEERデータの解析で明らかになった。一方で、2001年以降は腫瘍径が増加傾向にあるが、これは検診率が低下したためであり、それにより今後乳癌死亡率が増加するかは明らかでないとしている。

 この結果は3月21日から23日までスペイン・バルセロナで開催されている第11回欧州乳癌会議(EBCC11)で、英国Weston General HospitalのManon Jenkins氏らが発表した。

 研究は1983年から2014年に乳癌と診断された米国の女性38万6454人を対象とした。診断時期と診断時の年齢で分け、各群で腫瘍径の平均を算出した。その結果、32年間に腫瘍径の平均は26mmから20mmに、23%減少した。しかしその傾向は年によって一致しておらず、女性の年齢でも異なった。

 1980年代初めに乳癌検診が開始されて以降は、腫瘍径は激減し、70歳から74歳の女性で腫瘍径の平均は27%減少した。しかし85歳以上では10%の減少にとどまっており、検診を受けない傾向のある高齢女性では腫瘍径の平均は高いままであるとした。

 一方、2001年から2014年では腫瘍径の平均は上昇し、75歳から79歳の群では3%増加、50歳から54歳の女性では13%増加した。

 この腫瘍径の平均の増加についてJenkins氏は、「検診率の低下を反映しているかもしれない」と述べ、これが乳癌死亡率の悪化をもたらすならば、検診プログラムを続けることの議論が強まるとした。反対に検診率の低下が乳癌死亡率の増加につながらないのであれば、それはおそらく治療の進歩が主な理由だろうと述べている。研究グループは乳癌のステージ別の比較や高齢者での詳細な検討を継続することを予定している。

 同会議の座長である英国Cardiff University School of MedicineのRobert Mansel氏は、「小さい腫瘍は予後が良いことをわれわれは知っている。この研究で、検診が導入されて以降、乳癌の腫瘍サイズの平均は減少傾向を示していた。しかし高齢女性では腫瘍サイズの低下は顕著ではなく、また最近ではわずかに増加している。これらは重要なことであり、乳癌検診プログラムならびに全ての年齢の女性における生存への影響を検討し続ける必要があるだろう」と述べている。

この記事を友達に伝える印刷用ページ