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2018/3/23

乳房のしこりや乳頭のへこみ、乳頭からの分泌物は乳癌リスクが高い、次の健診を待たずに早い検査を【EBCC11】

八倉巻尚子=医学ライター

 乳房のしこりや乳頭のへこみ、乳頭からの分泌物といった症状のある女性は、それらの症状がない女性に比べて、乳癌と診断されるリスクが高いことが、フィンランドの乳癌健診データを用いた研究で明らかになった。

 この結果はスペイン・バルセロナで3月21日から23日まで開催されている第11回欧州乳癌会議(EBCC11)で、フィンランドFinnish Cancer RegistryのDeependra Singh氏らが発表した。

 欧州では乳癌健診は2-3年ごとに対象になる。フィンランドでは50-69歳の女性は2年ごとのマンモグラフィー検査が行われているが、74歳まで実施している自治体は少ない。英国では50-70歳の女性に3年ごとに、フランスでは50-74歳を対象に2年ごとに実施されている。スペインでは地域によって健診プログラムは異なるが、50-69歳の女性に対し2年ごとの健診が行なわれている。

 今回報告された研究は、フィンランドの乳癌健診プログラムに1992年から2012年に参加した女性で、Finnish Cancer Registryによって症状の有無や乳癌の診断が確認された女性を対象とした。検診時にしこりがあった女性は51332人、乳頭陥没のあった女性が40917人、乳頭からの分泌物があった女性は9083人だった。これらの女性と検診時に症状がなかった女性を対照群として比較した。

 検診時に上記の症状があった女性は症状がなかった女性に比べて要精検率が高く、しこりがあった女性では15%、症状がなかった女性では3%だった。次の定期検診より前に癌が検出されるリスクは、しこりがあった女性では症状がなかった女性の3倍、乳頭の分泌物があった女性では2倍、陥没乳房の女性では1.5倍であった。

 また、マンモグラフィーによる健診を実施した時点でしこりがあった女性では、1000人あたり2人が健診の6カ月以内に癌が見つかった。それに対し、健診時にしこりがなかった女性では健診後2年以内に1000人中2人に癌が見つかっていた。マンモグラフィーはすべての乳房の腫瘍を検出できるわけではないため、「マンモグラフィーでの発見にかかわらず、乳房に症状がある女性はさらなる検査が必要であることを意味している。乳房の症状、特にしこりがある場合には次の定期健診より前に、検査を行うべきである」としている。

 同会議の座長である英国Cardiff University School of MedicineのRobert Mansel氏は、「これは、しこりや乳頭の分泌物、乳頭陥没のある女性は、定期健診と定期健診の間に乳癌になるリスクが高く、通常の乳癌健診に訪れたときは注意深い検査が必要であることを示した重要な研究である」とコメントしている。

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