このページの本文へ

がんナビ

がんナビについて

がん患者さんとその家族のために、がんの治療や患者さんの日々の生活をナビゲートします。

がん種から情報を探す

  • 乳がん
  • 肝がん
  • 大腸がん
  • 腎がん
  • 胃がん
  • 肺がん
  • 食道がん
  • 前立腺がん
  • 子宮頸がん
  • 膵がん
  • 卵巣がん
  • その他のがん

News ニュース

ニュース一覧へ

新着一覧へ

ニュース

2018/2/14

pT2-T4 N0-3 M0の上部尿路上皮癌への術後化学療法は有効【ASCO GU2018】

横山勇生=編集委員

 上部尿路上皮癌(UTUC)に対する白金系抗癌薬ベースの術後化学療法が有効であることが明らかとなった。pT2-T4 N0-3 M0のUTUC患者を対象に術後化学療法の有効性を評価したフェーズ3試験、POUTの結果示されたもの。2月8日から10日まで米サンフランシスコで開催されたGenitourinary Cancers Symposium(ASCO GU2018)で、英Rosemere Cancer CentreのAlison Jane Birtle氏によって発表された。

 UTUCは希少癌で、局所または遠隔転移再発率は約50%とされている。また診断時に浸潤癌となっている場合が60%を占めている。Birtle氏によると、UTUCに対する標準治療はUTUC腎尿管摘除術を行った後、経過観察だという。しかし、小規模の試験で術後化学療法により無病生存期間(DFS)を改善できる可能性が示されていた。POUT試験は、組織学的に確認されたpT2-T4 N0-3 M0のUTUC患者に術後化学療法を行うことで、無病生存期間(DFS)を改善できるかを検証するために行われた。

 試験は、腎尿管摘除術を行ってから90日以内のpT2-T4 N0-3 M0のUTUC患者を経過観察群と白金系抗癌剤ベースの化学療法を受ける群(化学療法群)に割り付けて行われた。化学療法は21日を1サイクルとしてゲムシタビン1000mg/m2を1日目と8日目に投与し、糸球体濾過速度が50mL/minの患者の場合は、1日目にシスプラチン70mg/m2が投与され、糸球体濾過速度が30から49mL/minの患者の場合は1日目にカルボプラチンAUC4.5/AUC5が投与された。糸球体濾過速度が30mL/min未満の患者や遠隔転移のある患者は適格外だった。化学療法は最長で4サイクルとされていた。試験の主要評価項目はDFS。副次評価項目は急性毒性、遅発性毒性、治療のコンプライアンス、患者のリクルートの可能性、全生存期間(OS)だなどだった。

 2012年5月から患者のリクルートが開始され、登録中止規定に基づいて2017年11月にリクルートが早期完了した。英国内の57施設から261人が集められた。同意撤回をした1人を除き化学療法群に131人、経過観察群に129人が割り付けられた。化学療法群で実際に化学療法を受けたのは124人、経過観察群で実際に経過観察が行われたのは126人だった。

 データは2018年1月2日でカットオフされ、観察期間中央値は19.3カ月だった。試験の結果、DFSのハザード比が0.49(95%信頼区間:0.31-0.76)、p=0.001で有意に化学療法群が良い結果だった。2年DFS率は化学療法群が0.71(95%信頼区間0.60-0.79)、経過観察群が0.54(95%信頼区間:0.43-0.64)だった。リンパ節の状態、顕微鏡的なマージンの状態、計画されていた化学療法の種類で調整後のハザード比は0.47(95%信頼区間:0.30-0.74)、p=0.001だった。

 リンパ節の状態(陰性か陽性か)、顕微鏡的なマージンの状態(陰性か陽性か)、計画されていた化学療法の種類ごとにDFSのサブグループ解析が行われたが、いずれも化学療法群が優位だった。

 無遠隔再発生存(MFS)に関するハザード比は0.49(95%信頼区間:0.30-0.78)、p=0.002で有意に化学療法群が良い結果だった。OSについてはイマチュアの状態だったが、カプランマイヤー曲線は化学療法群が上にあり、ハザード比0.55だった。

この記事を友達に伝える印刷用ページ