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2018/2/13

エンザルタミドはnmCRPCの転移の出現または死亡のリスクを有意に低減【ASCO GU2018】

横山勇生=編集委員

 経口アンドロゲン受容体阻害薬エンザルタミドが、非転移性去勢抵抗性前立腺癌(nmCRPC)の転移の出現または死亡のリスクを有意に低減することが明らかとなった。アンドロゲン除去療法(ADT)に加えてエンザルタミドの投与を受けた群(エンザルタミド群)と、ADTのみの群(プラセボ群)を比較した国際共同無作為化プラセボ対照二重盲検フェーズ3試験、PROSPERの結果示されたもの。2月8日から10日までサンフランシスコで開催されたGenitourinary Cancers Symposium(ASCO GU2018)で、米Northwestern UniversityのMaha Hussain氏によって発表された。

 PROSPER試験は、ADTを受けても前立腺特異抗原値倍化時間が10カ月以下でPSA値が2ng/mLのnmCRPC患者1401人を、ADTを継続しながらエンザルタミドを1日1回160mg投与する群(エンザルタミド群)とプラセボを投与する群(プラセボ群)に2対1に割り付けて行われた。主要評価項目は無転移生存期間中央値(MFS、無作為化から画像上の増悪または投薬中止後112日以内の死亡までの期間と定義)。副次評価項目は、PSA増悪までの時間、最初の抗癌剤使用までの時間、全生存期間(OS)、安全性などだった。患者は2013年11月から登録を開始し、2017年6月28日をデータカットオフとして、MFSに関する評価が行われた。

 年齢中央値はエンザルタミド群(933人)が74歳(50-95)、プラセボ群(468人)が73歳(53-92)。PSA倍化時間中央値はエンザルタミド群が3.8ng/mL(0.4-37.4)、プラセボ群が3.6ng/mL(0.5-71.8)、倍化時間6カ月未満はエンザルタミド群、プラセボ群ともに77%で、高齢で悪性度がかなり高い患者群だった。

  試験の結果、MFS中央値はエンザルタミド群が36.6カ月(95%信頼区間:33.1-NR)、プラセボ群が14.7カ月(同:14.2-15.0)で、ハザード比0.29 (95%信頼区間:0.24-0.35)、p<0.0001で有意にエンザルタミド群の方が良かった。サブグループ解析もすべてのグループでエンザルタミド群が有意に良かった。

 PSA増悪までの時間の中央値はエンザルタミド群が37.2カ月(95%信頼区間:33.1-NR)、プラセボ群が3.9カ月(同:3.8-4.0)、ハザード比0.07 (95%信頼区間:0.05-0.08)、p<0.0001で有意にエンザルタミド群の方が良かった。また、最初の抗癌剤使用までの時間の中央値はエンザルタミド群が39.6カ月(95%信頼区間:37.7−NR)、プラセボ群が17.7カ月(同:16.2-19.7)、ハザード比0.21 (95%信頼区間:0.17-0.26)、p<0.0001で有意にエンザルタミド群の方が良かった。OSについては、最初の中間解析で両群ともに中央値に到達していなかったが、ハザード比0.80(95%信頼区間:0.58-1.09)、p=0.1519でエンザルタミド群が良好な傾向があった。

 MFSイベントが発生したのはエンザルタミド群で23%、プラセボ群で49%だった。ただし治療中止後の112日以内に画像上の増悪なしに死亡したのは、エンザルタミド群が15%、プラセボ群が2%とエンザルタミド群で多かった。

 副作用は十分に忍容可能で、一般的に過去のCRPCを対象に行われた試験で認められたものと一致していた。

 今回の結果を基にアステラス製薬と米Pfizer社は、米国食品医薬品局(FDA)と欧州医薬品庁(EMA)にエンザルタミドの追加承認申請を行っている。なお、日本におけるエンザルタミドの適応症は去勢抵抗性前立腺癌であるため、非転移性を含む去勢抵抗性前立腺癌患者に対してはすでに使用されている。

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