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2018/2/7

KRAS野生型進行大腸癌の後方ライン治療の順番はレゴラフェニブの後にセツキシマブが良い可能性、Reverce試験の結果【ASCO GI2018】

横山勇生=編集委員

 フルオロピリミジン、オキサリプラチン、イリノテカンによる治療を受け、抗EGFR抗体の投与を受けていないKRASエクソン2野生型の進行大腸癌への治療は、抗EGFR抗体セツキシマブ±イリノテカン、レゴラフェニブの順番で投与するよりも、レゴラフェニブ、セツキシマブ±イリノテカンの順番で投与した方が全生存期間(OS)を延長できる可能性が明らかとなった。日本で行われた無作為化フェーズ2試験、Reverceの結果示されたもの。1月18日から20日まで米サンフランシスコで開催された2018 Gastrointestinal Cancers Symposium(ASCO GI2018)で、国立がん研究センター東病院の設楽紘平氏によって発表された。

 Reverce試験は、KRASエクソン2野生型の進行大腸癌患者で、フルオロピリミジン、オキサリプラチン、イリノテカンの投与を受けた患者を、レゴラフェニブ、セツキシマブ±イリノテカンの順番に投与される群(R-C群)とセツキシマブ±イリノテカン、レゴラフェニブの順番に投与される群(C-R群)に無作為に割り付けて行われた。主要評価項目はOS。鍵となる副次評価項目は、最初の治療での無増悪生存期間(PFS1)、2番目の治療での無増悪生存期間(PFS2)、安全性、QOLだった。探索的項目は、循環腫瘍DNAの変異や複数の血清蛋白質を含む連続的なバイオマーカー解析だった。

 Reverce試験は、両群の結果が同様であることを想定して行われた。試験には国内29施設で2013年11月から2016年9月までに101人(R-C群51人、C-R群50人)が登録され、有効性の評価が可能だった。2015年3月からはマイナーなRAS変異患者を対象からはずした。当初180人を対象とするはずだったが、患者登録のスピードが遅く2016年9月に登録は打ち切られた。最終解析のデータカットオフは2017年8月で、81件のOSイベントが発生していた。

 両群の間で、ベースラインの患者背景に大きな差はなかった。R-C群の96%、C-R群の98%でベバシズマブの投与経験があった。両群の86%で連続的な治療が行われた。

 観察期間中央値29.0カ月で、OS中央値は、R-C群が17.4カ月、C-R群が11.6カ月、ハザード比0.61(95%信頼区間:0.39-0.96)、層別化logrank p=0.029でR-C群の方が長かった。PFS1(R-C群のR、C-R群のC)の中央値は、R-C群が2.4カ月、C-R群が4.2カ月、ハザード比は0.97(95%信頼区間:0.62-1.54)、層別化logrank p=0.91で差がなかったのに対して、PFS2(R-C群のC、C-R群のR)の中央値は、R-C群が5.2カ月、C-R群が1.8カ月、ハザード比は0.29(95%信頼区間:0.17-0.50)、層別化logrank p<0.0001で、R-C群で大きな改善が認められた。

 連続した治療の成功期間(TTF)の中央値は、R-C群が7.4カ月、C-R群が6.1カ月、ハザード比は0.60(95%信頼区間:0.39-0.92)、層別化logrank p=0.017で、R-C群の方が良好だった。R-C群の奏効率はRの部分で4.0%、Cの部分で27.9%、疾患制御率はRの部分で46.0%、Cの部分で76.7%だった。C-R群の奏効率はCの部分で20.4%、Rの部分で0%、疾患制御率はCの部分で77.6%、Rの部分で31.0%だった。

 両群ともに安全性に関する想定外の問題は認められなかった。QOLも同等だった。

 臨床因子によるOSのサブグループ解析の結果、原発巣が右側のサブグループ以外はR-C群が優位だった。原発巣が左側の患者(81人)のOS中央値は、R-C群が20.5カ月、C-R群が11.9カ月、ハザード比0.51(95%信頼区間:0.30-0.86)、層別化logrank p=0.011でR-C群の方が長かった。

 バイオマーカー解析によるサブグループ解析は、RAS野生型、RAS/BRAF野生型でR-C群が優位だった。RAS/BRAF野生型患者(86人)のOS中央値は、R-C群が18.2カ月、C-R群が12.7カ月、ハザード比0.60(95%信頼区間:0.37-0.98)、層別化logrank p=0.036でR-C群の方が長かった。

 C-R群において、セツキシマブ治療前のRAS遺伝子の状態は野生型が44人、変異型が4人だったが、治療後は野生型が31人、変異型が15人だった。

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