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2018/2/6

化学療法未治療の進行胆道癌にゲムシタビンとS-1の併用療法が新たな標準療法の1つに【ASCO GI2018】

横山勇生=編集委員

 化学療法未治療の進行胆道癌に対して、ゲムシタビンとS-1の併用療法(GS療法)は、標準治療であるゲムシタビンとシスプラチンの併用療法(GC療法)に全生存期間(OS)に関して非劣性であることが証明された。忍容性もあり、GS療法が進行胆道癌の新たな標準治療の1つになることが分かった。両治療法を比較したJCOG1113(FUGA-BT)試験の結果、判明したもの。1月18日から20日まで米サンフランシスコで開催された2018 Gastrointestinal Cancers Symposium(ASCO GI2018)で、国立がん研究センター中央病院の森実千種氏によって発表された。

 GC療法は進行胆道癌の標準治療であるが、吐き気、嘔吐、食欲減退の副作用やハイドレーションが必要な点が課題とされている。そこで、JCOG1113試験は、GS療法がGC療法に非劣性であることを検証するために実施された。GS療法は現在でも日常診療で使われることがあるが、GC療法と比べて効果が同等かは検討されていなかった。

 JCOG1113試験の適格基準は、化学療法未治療の再発または切除不能胆道腺癌(胆嚢癌、肝内胆管癌、肝外胆管癌、ファーター膨大部癌)で、ECOG PS 0-1、臓器機能が適切な患者とされた。2013年5月から2016年3月までに354人が登録され、GC療法を受ける群(175人、GC療法群、21日間を1サイクルとして1日目と8日目にゲムシタビン1000mg/m2とシスプラチン25mg/m2を投与、シスプラチン投与は最長16回まで)とGS療法を受ける群(179人、GS療法群、21日間を1サイクルとして1日目と8日目にゲムシタビン1000mg/m2、1日目から14日目まで体表面積に応じて1日あたり60mg、80mg、100mgのS-1を投与)に割り付けられた。

 主要評価項目はOS。副次評価項目は、無増悪生存期間(PFS)、奏効率、副作用、臨床的に有意な副作用(グレード2以上の倦怠感、食欲減退、吐き気、嘔吐、口腔粘膜炎、下痢)だった。OSのハザード比の非劣性マージンの上限は1.155に設定されていた。

 試験の結果、OS中央値はGC療法群が13.4カ月(95%信頼区間:12.4-15.5)、GC療法群が15.1カ月(95%信頼区間:12.2-16.4)、ハザード比が0.945(90%信頼区間:0.777-1.149)、非劣性に対するp=0.0459で非劣性が証明された。1年OS率は、GC療法群が58.3%(95%信頼区間:50.6-65.2)、GS療法群が59.2%(95%信頼区間:51.6-66.0)だった。サブグループ解析で、局所進行の患者の場合にGS療法がより優位な傾向があった。

 PFS中央値はGC療法群が5.8カ月(95%信頼区間:5.5-7.0)、GC療法群が6.8カ月(95%信頼区間:5.4-8.0)、ハザード比が0.864(95%信頼区間:0.697-1.070)だった。1年PFS率は、GC療法群が19.4%(95%信頼区間:13.9-25.6)、GS療法群が27.9%(95%信頼区間:21.6-34.6)だった。奏効率はGC療法群が32.4%(95%信頼区間:25.0-40.6)、GS療法群が29.8%(95%信頼区間:22.4-29.8)で、p=0.70だった。。

 両レジメンともに一般的に忍容性が認められた。臨床的に有意な副作用の発現率は、GC療法群で35.1%、GS療法群で29.9%で、GS群の方が少なかったが、グレード3以上の副作用はGS群でわずかに多かった。

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