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2017/12/25

新規診断多発性骨髄腫はMVPよりもダラツムマブを加えたD-VMPの方が有効【ASH2017】

横山勇生

 移植不適新規診断多発性骨髄腫(NDMM)に対して、ボルテゾミブ‐メルファラン‐プレドニゾン併用(VMP)に抗CD38抗体ダラツムマブを加えた4剤併用レジメン(D-VMP)は、VMPよりも有効なことが明らかとなった。D-VMP群とVMP群を比較した初めての無作為化フェーズ3試験ALCYONEにおいて、D-VMP群での有意な無増悪生存期間(PFS)の延長、より深い奏効、微小残存病変(MRD)の陰性化の増加が確認されたもの。ALCYONE試験には、日本も参加している。12月9日から12日までアトランタで開催された米国血液学会(ASH2017)で、スペインUniversity Hospital of Salamanca/IBSALのMaria-Victoria Mateos氏によって発表された。

 ALCYONE試験は、移植不適でECOG PS 0-2、クレアチニンクリアランスが40mL/min、グレード2以上の末梢神経障害がないNDMM患者(706人)を無作為にVMP群(356人、通常のVMPレジメンを6週間を1サイクルとして最長で9サイクルまで実施)とD-VMP群(350人、VMPに加えてダラツムマブ16mg/kgを1サイクル目は毎週1回、2から9サイクルまでは3週おきに投与。10サイクル目以降は1サイクルを4週間として1日目にダラツムマブ16mg/kgを投与)に1対1で無作為に割り付けて行われた。患者はISSステージ(I、II、III)、地域(欧州、その他)、年齢(75歳未満、75歳以上)で層別化されていた。主要評価項目はPFS。副次評価項目は、奏効率、VGPR以上の率、CR率、MRD陰性化率(NGSによる閾値10−5、全生存期間(OS)、安全性だった。

 患者背景に両群で大きな差はなかった。年齢中央値はVMP群が71.0歳(50-91)、D-VMP群が71.0歳(40-93)、75歳以上は両群とも30%、ISSステージIがVMP群は19%、D-VMP群は20%、IIがVMP群は45%、D-VMP群は40%、IIIがVMP群が36%、D-VMP群が41%だった。遺伝学的プロファイルは、高リスクがVMP群が15%、D-VMP群が17%だった。

 観察期間中央値は16.5カ月(0.1-28.1)。データカットオフ2017年6月12日だった。試験の結果、PFS中央値は、D-VMP群が未到達、VMP群が18.1カ月で、12カ月PFS率はD-VMP群が87%、VMP群が76%、18カPFS率はD-VMP群が72%、VMP群が50%で、ハザード比0.50(95%信頼区間:0.38-0.65)、p<0.0001でD-VMP群が有意に良かった。事前に規定されたサブグループ解析でも全てのグループで、D-VMP群が優位だった。

 奏効率、VGPR以上の率、CR率のいずれもがD-VMP群で有意に良く、D-VMP群のsCR率はVMP群の2倍を超えていた。VMP群はsCRが7%、CRが17%、VGPRが25%で奏効率が74%、D-VMP群はsCRが18%、CRが25%、VGPRが29%で奏効率が91%と、有意な差があった(p<0.0001)。奏効期間中央値はVMP群が21.3カ月、D-VMP群は未到達だった。

 MRD陰性化率はVMP群が6%に対して、D-VMP群が22%と3倍超となった。なお、MRDが陰性化した患者の増悪または死亡のリスクはどちらの群も低かった。

 安全性については、両群とも1人ずつが肺炎のために投薬中止となった。感染症のために投薬中止となたのはVMP群で1.4、D-VMP群で0.9%だった。肺炎はVMP群が全グレードで5%(グレード3/4が4%)に対してD-VMP群が全グレードで15%(グレード3/4が11%)で、D-VMP群で多く発現していた。その他には新しい安全性に関する問題は見出されなかった。

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