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2017/12/25

再発・難治性CLLへのvenetoclaxとリツキシマブ併用の効果はベンダムズチンとリツキシマブ併用より高い【ASH2017】

横山勇生

 再発・難治性慢性リンパ性白血病(CLL)に対する経口高度選択的BCL-2阻害薬venetoclaxとリツキシマブ併用の効果は、ベンダムズチンとリツキシマブの併用よりも高いことが明らかとなった。両療法を比較したオープンラベル無作為化フェーズ3試験MURANOの事前に規定された中間解析で、venetoclaxとリツキシマブの併用群が無増悪生存期間(PFS)を有意に延長し、奏効率なども有意に良い結果だった。12月9日から12日までアトランタで開催された米国血液学会(ASH2017)で、オーストラリアPeter MacCallum Centre & Royal Melbourne HospitalのJohn F Seymour氏によって発表された。

 MURANO試験は1から3レジメン(化学療法を1レジメンを含む)の治療歴があり、ECOG PSが1以下の治療が必要な再発・難治性CLL患者389人を、venetoclaxとリツキシマブの併用投与群(VR群)とベンダムズチンとリツキシマブの併用投与群(BR群)に1対1で割り付けて行われた。患者は悪性度が高い17P欠失の有無、前治療に対する反応性、地域で層別化されていた。

 VR群(194人)には、腫瘍崩壊症候群のリスクを軽減する目的でまず5週間かけてvenetoclaxを増量し、1サイクル(28日間が1サイクル)目の1日目から連日400mgのvenetoclaxを最長で2年間投与した。リツキシマブは、1サイクル目は375mg/m2を、2から6サイクルまで500mg/m2を1日目に投与した。BR群(195人)はリツキシマブの投与はVR群と同じで、ベンダムスチン70mg/m2を1から6サイクルの1日目に投与した。主要評価項目は、治験実施グループの判定によるPFS。主な副次評価項目は独立判定委員会による評価での完全奏効(CR)率、奏効率、全生存期間(OS)と独立判定委員会による評価でのPFSと微小残存病変(MRD)陰性化率などだった。

 両群の患者背景に大きな差はなかった。年齢中央値はVR群が64.5歳(28-83)、BR群が66.0歳(22-85)、17p欠失患者はVR群、BR群ともに27%だった。

 試験の結果、観察期間中央値が23.8カ月(0.0-37.4)で、治験実施グループの判定によるPFSの中央値は、VR群が未到達、BR群が17カ月で、ハザード比0.17(95%信頼区間:0.11-0.25)と大きな差がつき、VR群の優越性が証明された(p<0.0001)。1年PFS率はVR群が92.7%、BR群が72.5%、2年PFS率はVR群が84.9%、BR群が36.3%だった。

 PFSのサブグループ解析は、すべてのグループでVR群が有意に良く、17p欠失のあるなしで大きな差はなかった。17p欠失がある患者とない患者全体では、ない患者の方がPFSは良好だったが、17p欠失がない患者でのVR群のBR群に対するPFSのハザード比は0.13(95%信頼区間:0.05-0.29)、17p欠失がある患者でのVR群のBR群に対するPFSのハザード比は0.19(95%信頼区間:0.12-0.32)だった。

 独立判定委員会による評価でのPFS中央値は、VR群が未到達、BR群が18.1カ月で、ハザード比0.19(95%信頼区間:0.13-0.28)だった(p<0.0001)。1年PFS率はVR群が91.2%、BR群が74.1%、2年PFS率はVR群が82.8%、BR群が37.4%だった。

 治験実施グループの判定による奏効率はVR群が93.3%、BR群が67.7%で有意な差があり(p<0.0001)、CR率はVR群が26.8%、BR群が8.2%で有意な差があった(p<0.0001)。独立判定委員会による評価での奏効率はVR群が92.3%、BR群が72.3%で有意な差があり(p<0.0001)、CR率はVR群が8.2%、BR群が3.6%だった(p=0.0814)。

 MRDの陰性化はASO-PCR法、マルチカラーフローサイトメトリーを用いた中央判定で行われた。どちらかの方法で陰性であれば陰性化したと判断された。VR群は4カ月目で陰性化率が45%、9カ月目以降は約60%で維持されていたが、BR群は4カ月目で6%、9カ月目以降は10%程度だった。

 OSは中央値は両群とも未到達だったが、1年OS率はVR群が95.9%、BR群が91.1%、2年OS率はVR群が91.9%、BR群が86.6%で、ハザード比0.48(95%信頼区間:0.25-0.90)、p=0.0186で臨床的に意味のある改善があったとされた。

 安全性プロファイルは、再発・難治性CLLの患者で知られているものと一致していた。グレード3/4の副作用は、好中球減少症がVR群の方が多かった。

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