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2017/12/18

ホルモン受容体陽性閉経後早期乳癌への5年間の術後内分泌療法後のAI追加は2年で十分【SABCS2017】

横山勇生

 ホルモン受容体陽性閉経後早期乳癌の術後療法として、5年間の内分泌療法後さらにアロマターゼ阻害薬(AI)アナストロゾールを投与する期間は、2年で十分なことが明らかとなった。アナストロゾールの2年間追加投与群と5年間追加投与群を比較した無作為化多施設フェーズ3試験ABCSG-16の結果、2年と5年との間に無病生存期間(DFS)に差がなく、5年投与で骨折などの副作用が多く発現することが分かった。12月5日から9日まで米国サンアントニオで開催されたSAN ANTONIO BREAST CANCER SYMPOSIUM(SABCS2017)で、オーストリアMedical University of ViennaのMichael Gnant氏によって発表された。

 ABCSG-16試験は、閉経後ホルモン陽性乳癌、T1-3、N0/N+、M0患者を対象に行われた。手術±放射線療法を受けたあとに4年から6年の内分泌療法(タモキシフェンのみ、AIのみ、タモキシフェン+AIのいずれか)を受けた患者を、アナストロゾールをさらに2年間投与する群(2年投与群)と5年間投与する群(5年投与群)に1対1で無作為に割り付けて行われた。患者は2004年から2010年にオーストラリアの75施設で3484人が登録された。主要評価項目はDFS。副次評価項目は全生存期間(OS)、対側乳癌発症までの時間、2次原発癌発症までの時間、最初の骨折までの時間だった。

 発表されたのはデータカットオフが2016年6月30日で、観察期間中央値106.2カ月(102.7-107.7)のデータ。解析対象の3469人(2年投与群が1731人、5年投与群が1738人)で762件のDFSイベントが発生していた。最初の5年間の内分泌療法がタモキシフェンのみだったのは2年投与群は51.1%、5年投与群は50.9%、タモキシフェン+AIだったのは2年投与群は41.7%、5年投与群は41.6%だった。

 試験の結果、DFSイベントは2年投与群で378件、5年投与群で384件発生していた。10年DFS率は2年投与群が71.1%、5年投与群が70.3%で、ハザード比1.007(95%信頼区間:0.87-1.16)、p=0.925で差がなかった。カプランマイヤー曲線はほぼ同一となっていた。サブグループ解析でも有意な差があるものはなかった。

 副次評価項目であるOSについては、2年投与群で192件、5年投与群で194件のイベントが発生していた。10年OS率は2年投与群が85.3%、5年投与群が84.9%で、ハザード比1.007(95%信頼区間:0.82-1.23)、p=0.947で差がなかった。

 対側乳癌発症は2年投与群で41件、5年投与群で45件発生していた。10年蓄積発生率は、2年投与群が3.5%、5年投与群が3.9%で、ハザード比1.134(95%信頼区間:0.74-1.73)、p=0.562で差がなかった。2次原発癌発症は2年投与群で121件、5年投与群で132件発生していた。10年蓄積発生率は、2年投与群が9.4%、5年投与群が10.5%で、ハザード比1.094(95%信頼区間:0.85-1.40)、p=0.477で差がなかった。

 一方、骨折は2年投与群で71件、5年投与群で985件発生していた。10年蓄積発生率は、2年投与群が4.7%、5年投与群が6.3%で、ハザード比1.353(95%信頼区間:1.00-1.84)、p=0.053で5年投与群で多かった。

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