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2017/4/5

日本人進行胃癌への1次治療としてのラムシルマブ併用の忍容性と抗腫瘍効果が確認【AACR2017】

横山勇生

 日本人の転移を有する胃/食道胃接合部癌に、フルオロピリミジンと白金系製剤にラムシルマブを追加投与することは有用である可能性が明らかとなった。フェーズ1b試験の結果、忍容性と抗腫瘍効果が確認されたもの。4月1日から5日まで米ワシントンD.C.で開催されているAmerican Association for Cancer Research(AACR2017)で、愛知県がんセンター中央病院の門脇重憲氏によって発表された。

 フェーズ1b試験は、日本人の進行胃癌に初回治療として、3種類のフルオロピリミジン+白金系製剤レジメン(XP、SP、SOX)にラムシルマブを新しい投与スケジュールで追加投与した場合の安全性、有効性などを評価するために国内多施設で行われた。RAINBOW試験の解析結果より、ラムシルマブの血清中のトラフ濃度が50mg/mL以上であることが好ましいことが分かったため、新しい投与スケジュールが設定された。

 XPレジメンは3週間おきにカペシタビン(1日目から14日目まで2000mg/m2)+シスプラチン(1日目に80mg/m2)を投与、SPレジメンは5週おきにS-1(1日目から21日目まで80mg/m2)+シスプラチン(8日目に60mg/m2)を投与、SOXレジメンは3週おきにS-1(1日目から14日目まで80mg/m2)+オキサリプラチン(1日目に100mg/m2)を投与した。各レジメンにラムシルマブの3週間おき投与(1日目と8日目に8mg/kg)を加えた。従来のラムシルマブ投与法は2週間おきに8mg/kg投与だった。

 主要目的は安全性と忍容性の確認で、副次目的は薬物動態と抗腫瘍効果の評価だった。

 各レジメンに6人ずつが登録された。ラムシルマブの最初の2サイクルの相対用量強度は3レジメンで同様だった。全サイクルにおけるラムシルマブの相対用量強度は、XP+ラムシルマブ群が92.1%、SP+ラムシルマブ群が88.8%、SOX+ラムシルマブ群が78.3%だった。好中球減少症による用量調整は、XP+ラムシルマブ群の5人(83.3%)、SP+ラムシルマブ群の3人(50.0%)、SOX+ラムシルマブ群の4人(66.7%)で行われた。

 全体で1件(SOX+ラムシルマブ群)の用量制限毒性が1サイクル目に認められ、グレード3の腸炎が発現したが、投与中止により解消した。治療関連の重篤な副作用は3件(2人)起こり、食欲減少、骨盤静脈塞栓、腸炎だった。治療関連副作用(全グレード)で多く認められたのは、好中球減少症(15人)、食欲減少(12人)、便秘(11人)、吐き気(11人)、高血圧(9人)などだった。

 ラムシルマブの血清トラフ濃度は、従来のラムシルマブ投与法である2週間おきの投与に比べて高くなり、ほどんどの患者で血清中のトラフ50mg/mL以上が維持されていた。

 測定可能病変のある11人で、疾患制御率は100%、奏効率は45.5%だった。

 現在、XPレジメンにラムシルマブを加える世界規模のフェーズ3試験と、SOXレジメンにラムシルマブを加えるアジアでのフェーズ2試験が行われている。

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