このページの本文へ

がんナビ

がんナビについて

がん患者さんとその家族のために、がんの治療や患者さんの日々の生活をナビゲートします。

がん種から情報を探す

  • 乳がん
  • 肝がん
  • 大腸がん
  • 腎がん
  • 胃がん
  • 肺がん
  • 食道がん
  • 前立腺がん
  • 子宮頸がん
  • 膵がん
  • 卵巣がん
  • その他のがん

News ニュース

ニュース一覧へ

新着一覧へ

ニュース

2017/4/5

抗PD-L1抗体avelumabは皮膚のメルケル細胞癌に安全で持続的な効果を示す【AACR2017】

八倉巻尚子=医学ライター

 抗PD-L1抗体avelumabの単剤療法は、治療歴がある進行メルケル細胞癌(MCC)患者において安全に投与でき、奏効例の74%で1年以上効果が続くことが、フェーズ2試験JAVELIN Merkel 200で明らかになった。米国Rutgers Cancer Institute of New JerseyのHoward L. Kaufman氏らが、4月1日から5日まで米国ワシントンで開催されているAmerican Association for Cancer Research(AACR2017)で発表した。

 メルケル細胞癌は進行の早いまれな癌で、化学療法に感受性はあるが、ステージ4の転移を有するメルケル細胞癌ではその効果は持続しないといわれている。なお、この試験の結果をもとに、avelumabは米国でメルケル細胞癌に対して初めて承認される治療薬になった。

 試験には、化学療法による治療歴があるステージ4のメルケル細胞癌患者88人が登録した。2週おきにavelumab 10mg/kgを静脈投与し、PDや許容できない毒性の発現、その他の治療中止基準に達するまで治療を継続した。主要評価項目は独立審査委員会によるRECIST v1.1に基づく最良奏効率(BOR)、副次評価項目は効果の持続性、無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)、安全性と忍容性とした。

 患者の年齢中央値は72.5歳(33-88歳)、男性が73.9%を占めた。原発巣の部位は皮膚が76.1%、リンパ節が13.6%で、腹部病変のあった患者が53.4%だった。前治療数は1回の患者が59.1%、2回が29.5%、3回以上が11.4%であった。PD-L1発現陽性は65.9%、メルケル細胞ポリオーマウイルス(MCPyV)陽性が52.3%だった。

 同試験のこれまでの報告では、観察期間中央値10.4カ月で28人に効果が見られ、奏効率は31.8%、完全奏効は8人(9.1%)、部分奏効は20人だった(Kaufman et al., Lancet Oncol. 2016;17(10):1374-1385)。

 今回の発表では1年以上の長期観察結果が報告された。データカットオフの2016年9月3日時点で観察期間中央値は16.4カ月(12.1-25.4カ月)。治療継続の患者は21.6%(19人)で、治療中止患者の主な理由は病勢進行(50%)、死亡(8%)、有害事象(8%)、同意撤回(4.5%)などだった。

 効果のあった患者は29人に増え、奏効率は33.0%(95%信頼区間:23.3-43.8)となった。完全奏効は10人(11.4%)で、うち1人は部分奏効から改善し、もう1人は新規に完全奏効に至った。

 奏効期間中央値には達しなかった。6カ月の持続奏効割合は30.6%(95%信頼区間:20.9-40.3)、1年時点での奏効割合は23.9%となった。奏効例29人において、74%の患者は1年以上にわたり効果が続いていた。また奏効までの期間中央値は6.1週で、29人中22人(75.9%)は7週までに効果が見られた。

 1年PFS率は30%(95%信頼区間:21-41)、1年生存率は52%(95%信頼区間:41-62)で、OS中央値は12.9カ月だった(95%信頼区間:7.5-)。

 サブグループ解析の結果、前治療数が1回、治療開始時の標的病変径の和(SLD)が中央値以下、PD-L1発現陽性の患者グループで奏効率は高かった。

 主な有害事象として、倦怠感、筋骨格系の痛み、消化管障害、食欲不振、貧血、高血圧などが見られた。また皮疹や甲状腺機能低下症などの免疫関連反応が17%(グレード3/4が3.4%)、注射関連反応は21.6%(同0%)に認められた。

この記事を友達に伝える印刷用ページ