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2017/4/4

ホルモン受容体陽性HER2陰性進行乳癌へのabemaciclibの単剤投与で長期生存の可能性【AACR2017】

横山勇生

 内分泌療法・化学療法後のホルモン受容体陽性HER2陰性進行乳癌へのCDK4/6阻害薬abemaciclibの単剤投与で、長期の生存期間が得られる可能性が明らかとなった。単群フェーズ2試験MONARCH1の生存に関する最終解析の結果、示されたもの。4月1日から5日まで米ワシントンD.C.で開催されているAmerican Association for Cancer Research(AACR2017)で、米University of California San Francisco Comprehensive Cancer CenterのHope S. Rugo氏によって発表された。

 MONARCH1試験は、内分泌療法、化学療法後のホルモン受容体陽性HER2陰性進行乳癌を対象にした試験。測定病変を有し、PS 0/1の中枢神経系に転移がなく、少なくとも1ライン以上のタキサン系抗癌剤を含む化学療法歴を持つ進行乳癌患者を対象に行われた。

 患者にはabemaciclib 200mgを12時間おきに病勢進行となるまで継続投与した。主要評価項目は、研究グループによるRECISTv1.1での奏効率だった。今回は全生存期間(OS)に関する最終結果(18カ月時点)が報告された。

 試験では132人がabemaciclibの単剤投与を受けた。年齢中央値が58歳(36-89)、65歳以上が42人(31.8%)だった。内臓転移のある患者が90.2%で、肝転移がある患者が70.5%、3カ所以上の転移があった患者が50.8%だった。全身療法(すべての治療段階を含む)の歴数中央値は5(2-11)、全員がいずれかの段階でタキサン系抗癌剤の投与を受けていた。転移巣に対する全身治療歴数中央値は3(1-8)だった。

 試験の結果、奏効率は19.7%(95%信頼区間:13.3-27.5)で、6カ月以上の病勢安定が得られたのは22.7%、臨床利益率は42.4%だった。奏効までの時間の中央値は3.7カ月、奏効期間(DoR)中央値は8.9カ月、6カ月DoR率は73.1%、12カ月DoR率は36.6%だった。18カ月時点で7人は投薬が継続されていた。

 無増悪生存期間中央値は5.95カ月(95%信頼区間:4.21-7.50)だった。18カ月時点のOS中央値は22.32カ月(95%信頼区間:17.7-NR)で、生存率は58.7%だった。

 多く認められた副作用は、下痢、クレアチニン上昇、好中球減少などだった。下痢の発現率は全グレードが90.2%、グレード3が19.7%、グレード2が28.8%だった。下痢は一般的に早期に発現し速やかに解消した。発現までの時間の中央値は7日、グレード2だった期間の中央値は7.5日、グレード3だった期間の中央値は4.5日だった。下痢止めと減量で管理でき、下痢のために投与中止となったのは1人だけだった。

 クレアチニン上昇の発現率は全グレードが98.5%でグレード3は0.8%、グレード2が50.8%だった。abemaciclibはOCT2とMATE1、2を阻害するためにクレアチニンが上昇しているとした。上昇は1サイクル目に起こり、その状態が治療期間中安定して続いた。投薬中止によりクレアチニン値は正常に戻った。

 好中球減少症の発現率は全グレードが87.7%、グレード4が4.6%、グレード3が22.3%、グレード2が43.8%だった。

 減量が49.2%で行われ、下痢によるものが20.5%、好中球減少症によるものが10.6%だった。副作用により投薬中止となったのは7.6%で、副作用による死亡は2.3%だった。

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