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2017/4/3

HER2増幅KRASエクソン2野生型進行大腸癌へのトラスツズマブとラパチニブの併用は高い奏効率【AACR2017】

横山勇生

 治療歴の多いHER2増幅KRASエクソン2野生型進行大腸癌に、トラスツズマブとラパチニブの併用で高い奏効率が得られる可能性が明らかとなった。EGFR標的療法を含む標準療法に抵抗性となった進行大腸癌を対象としたフェーズ2試験、HERACLESのコホートAの最終結果で示されたもの。4月1日から5日まで米ワシントンD.C.で開催されているAmerican Association for Cancer Research(AACR2017)で、イタリアFondazione del Piemonte per l'OncologiaのSilvia Marsoni氏によって発表された。

 HERACLES試験は、セツキシマブまたはパニツムマブを含む標準療法に抵抗性となったHER2陽性のRAS野生型患者を対象にイタリアの4施設で行われた。コホートAにおいては、ラパチニブの標準量(1000mg)を毎日、トラスツズマブの標準量(1回目は4mg/kgを投与しその後は2mg/kg)を毎週投与した。主要評価項目は独立中央判定委員会によるRECISTでの奏効率だった。

 1277人の進行KRASエクソン2野生型大腸癌患者がスクリーニングされ、69人(5.4%)がHER2陽性で、そのうち33人がHERACLES試験のコホートAに登録され、抗腫瘍効果の評価が可能だった。33人の年齢中央値は62歳(40-86)、男性が23人、原発巣が右側でない患者が84%で、抗EGFR抗体が有効だった患者はいなかった。

 試験の結果、データカットオフ時点(2017年2月28日)で、33人中10人で奏効が認められた。2人が完全奏効で、8人が部分奏効、13人が病勢安定だった。奏効率は30.3%(95%信頼区間:17-47)となった。3次治療の効果としては抗EGFR抗体の奏効率を上回っているとしている。また、HER2のコピー数が9.6以上の患者で多くの腫瘍縮小が認められ、9.6未満の患者と比べて増悪までの時間、全生存期間が有意に長かった。なお、完全奏効が得られた2人のうち1人は、無病期間が33カ月以上になっている。

 グレード3の副作用は6人で発現したのみだった。

 なお、ペルツズマブとT-DM1を併用するコホートBも進行中で、現在までに11人が登録されている。そのうち8人で抗腫瘍効果の評価が可能で、7人で腫瘍縮小が観察され、2人で部分奏効が得られているという。

 また、コホートAで病勢安定以上が得られた患者で増悪した患者にT-DM1を投与するコホートも行われており、一部で抗腫瘍効果が認められているとしている。

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