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2017/2/17

骨転移のある去勢抵抗性前立腺癌に塩化ラジウム223+ドセタキセルは骨代謝マーカーを改善する【ASCO GU2017】

八倉巻尚子=医学ライター

 骨転移を有する去勢抵抗性前立腺癌(CRPC)に対し、アルファ線放出放射性医薬品の塩化ラジウム223(Ra-223)とドセタキセルの併用療法は、ドセタキセル単独よりも、骨代謝マーカーを改善することが、フェーズ1/2a試験のバイオマーカー解析で明らかになった。2月16日から18日まで米国オーランドで開催されているGenitourinary Cancers Symposium(ASCO GU2017)で、米Memorial Sloan Kettering Cancer CenterのMichael J. Morris氏らが発表した。

 フェーズ2a試験は、進行CRPCで骨転移が2個以上ある46人を対象に、Ra-223+ドセタキセル群とドセタキセル群に無作為に2:1の割合で割り付けた 。

 Ra-223+ドセタキセル群では、Ra-223は55kBq/kgを6週おきに5回投与し、ドセタキセルは60mg/m2を3週おきに10回投与した。ドセタキセル単独群はドセタキセル75mg/m2を3週おきに10回投与し、段階的に60mg/m2までの減量が可能であった。また両群ともプレドニゾン5mgを1日2回投与した。

 年齢中央値はRa-223 +ドセタキセル群68歳、ドセタキセル群67歳、骨病変数が10-20個の患者がそれぞれ27%、31%、20個超が39%、46%であった。前治療にアビラテロン+プレドニゾンの治療を受けた患者が76%、62%、エンザルタミドが9%、38%、ドセタキセルが6%、0%、Sipuleucel-Tが18%、31%だった。

 これまでの報告で、最も多い有害事象は好中球減少症であり、Ra-223+ドセタキセル群は30%、ドセタキセル群は38%に見られた。PSA増悪までの期間中央値がそれぞれ7カ月、5カ月であった(p=0.0198)。

 今回の解析では、骨吸収マーカーの尿中CTX-1(I型コラーゲン架橋C-テロペプチド)とICTP(I型コラーゲンC-テロペプチド)、骨形成マーカーのP1NP(I型プロコラーゲン架橋N-プロペプチド)とbALP(骨型アルカリホスファターゼ)、さらにtALP(総アルカリホスファターゼ)、 PSA(前立腺特異抗原)を、治療中および治療終了後に分析した。

 この結果、治療早期からtALP、bALP, P1NP、PSA が減少し、tALP、bALP, P1NPの減少率はドセタキセル群に比べてRa-223+ドセタキセル群のほうが大きかった。

 投与19週目に、ベースライン時からの減少率の中央値がtALPではRa-223+ドセタキセル群で54%、ドセタキセル群は46%、bALPはそれぞれ67%、51%、P1NPは74%、39%であった。

 また治療終了後の31週目には、tALPの減少率の中央値がRa-223+ドセタキセル群では53%、ドセタキセル群は42%、bALPはそれぞれ65%、57%だった。P1NPはRa-223+ドセタキセル群では60%の減少だが、ドセタキセル群は57%の増加となった。

 一方、骨吸収マーカーのCTX-1とICTPでは大きな減少は見られなかった。

 これらの結果から、Ra-223+ドセタキセルではtALPおよび骨形成マーカーのbALPとP1NPの減少率が大きかったとした。ただし対象人数が少なく、大規模な試験で臨床結果とバイオマーカーの変化との関連性を検証する必要があるとしている。

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