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2017/1/23

KRAS野生型進行大腸癌への3次治療でのイリノテカンとの併用はパニツムマブの方が有効か【ASCO GI2017】

横山勇生

 日本人のKRAS野生型進行大腸癌に対する3次治療として、抗EGFR抗体パニツムマブとイリノテカンの併用は、抗EGFR抗体セツキシマブとイリノテカンの併用よりも有効である可能性が明らかとなった。両剤を比較した無作為化フェーズ2試験WJOG6510Gで、パニツムマブとイリノテカンの併用(パニツムマブ群)とセツキシマブとイリノテカンの併用(セツキシマブ群)の非劣性が示唆されたもの。無増悪生存期間(PFS)については、パニツムマブ群の非劣性だけでなく、優越性でも有意な差がついていた。

 1月19日から21日まで米国サンフランシスコで開催されたGastrointestinal Cancers Symposium(ASCO GI2017)で、大阪府立成人病センターの杉本直俊氏によって発表された。

 WJOG6510G試験は、国内31施設で2011年12月から2014年11月までに進行大腸癌患者121人が無作為化され、セツキシマブ群に60人、パニツムマブ群に61人が割り付けられた。不適格だったパニツムマブ群の1人を除いた120人がFAS(Full Analysis Set)となった。セツキシマブ群には2週間おきの100から150mg/m2のイリノテカン投与に加え、毎週セツキシマブが250mg/m2(初回のみ400mg/m2)投与された。パニツムマブ群には2週間おきの100から150mg/m2のイリノテカン投与に加え、2週間おきにパニツムマブ6mg/kgが投与された。

 主要評価項目はPFS。副次評価項目は、全生存期間(OS)、奏効率、疾患制御率、安全性。パニツムマブ群のセツキシマブ群に対するPFSの非劣性を証明する試験として設計されていた。両群の患者背景に差はなく、観察期間中央値はセツキシマブ群が11.5カ月(0.4-26.6)、パニツムマブ群が13.9カ月(1.2-30.4)だった。

 試験の結果、PFS中央値はセツキシマブ群が4.27カ月(95%信頼区間:3.48-5.39)、パニツムマブ群が5.42カ月(95%信頼区間:4.14-6.90)、ハザード比は0.680(95%信頼区間:0.469-0.987)で、p(非劣性)<0.001、p(優越性)=0.040とパニツムマブで有意に良い結果だった。

 OS中央値はセツキシマブ群が11.53カ月(95%信頼区間:10.05-14.13)、パニツムマブ群が14.85カ月(95%信頼区間:12.81-17.54)で、ハザード比は0.684(95%信頼区間:0.458-1.002)、p(非劣性)<0.001、p(優越性)=0.062だった。

 抗腫瘍効果は両群ともに完全奏効はなく、部分奏効がセツキシマブ群で13人、パニツムマブ群で16人、病勢安定がセツキシマブ群で31人、パニツムマブ群で34人だった。奏効率はセツキシマブ群22.0%、パニツムマブ群26.2%で有意な差はなく(p=0.671)、疾患制御率もセツキシマブ群74.6%、パニツムマブ群82.0%で有意な差はなかった(p=0.379)。

 副作用は両群で類似していたが、グレード3以上の白血球減少症と好中球減少症だけが有意に(どちらもp=0.007)セツキシマブ群で多かった。

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