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2016/8/10

mFOLFIRINOXレジメンは日本人膵癌患者でも効果を維持し安全性プロファイルを改善

横山勇生

 転移を有する膵臓癌に対して、FOLIRINOXレジメンを一部改変したmFOLFIRINOXレジメンが、日本人患者において効果を維持したまま安全性プロファイルを改善できることが明らかとなった。国内で行われたフェーズ2試験の結果、示されたもの。mFOLFIRINOXレジメンを前向きに評価したアジア初の試験となった。8月4日から7日まで仙台市で開催された日本膵臓学会で、がん研有明病院の尾阪将人氏によって発表された。

 FOLFIRINOXは、4期の膵臓癌に対する初回治療としての標準レジメンとされているが、副作用が強いことが課題とされている。日本で行われたフェーズ2試験で、グレード3以上の好中球減少症が77.8%、発熱性好中球減少症が22.2%に発現し、52.8%の患者が毒性制御のためにG-CSF投与の投与を余儀なくされたことが報告されている。

 今回発表されたフェーズ2試験で用いられたmFOLFIRINOXは、静脈内投与オキサリプラチン85mg/m2、イリノテカン150mg/m2、46時間持続静注5-FU 2400mg/m2としたもの。ボーラスの5-FU投与は行わない。また減量基準として、−1でオキサリプラチン65mg/m2、イリノテカン120mg/m2、46時間持続静注5-FU 1800mg/m2、−2としてオキサリプラチン50mg/m2、イリノテカン90mg/m2、46時間持続静注5-FU 1200mg/m2が 設定された。

 適格基準は、PS 0-1で20歳から75歳までの測定病変を有する膵癌患者などだった。UGT1A1遺伝子型が*28/*28、*6/*6、*6/*28の患者は除外された。試験は、オープンラベル多施設単群フェーズ2として行われた。主要評価項目は全生存期間(OS)とグレード3以上の好中球減少症の発現率。副次評価項目は無増悪生存期間(PFS)、奏効率、安全性(CTCAE Ver.4.0)だった。

 試験には69人が登録された。年齢中央値は62.6歳(42-74)、男性が43人。PS 0が68.1%、腺癌が98.6%、膵頭部癌が43.5%、体部と尾部が53.7%だった。転移部位は肝臓が最も多く71.0%だった。

 試験の結果、相対用量強度中央値は、オキサリプラチンが76.1%(FOLFIRINOXの日本人フェーズ2では70.9%)、イリノテカンが91.4%(同69.6%)、5-FUが95.4%(同80.3%)、ロイコボリンが99.1%(同82.7%)となった。

 OS中央値は11.2カ月で、FOLFIRINOXの日本人フェーズ2の10.7カ月、ACCORD11試験の11.1カ月と同等だった。PFS中央値も5.5カ月で、FOLFIRINOXの日本人フェーズ2の5.6カ月、ACCORD11試験の6.4カ月と同等だった。奏効率も37.7%(FOLFIRINOXの日本人フェーズ2が38.9%)、疾患制御率も78.3%(同69.4%)だった。

 2次治療を受けた患者は54人。ゲムジタビンが28人、ゲムシタビン/nab-パクリタキセルが22人、その他が4人だった。

 投薬中止理由は、65人のうち増悪によるものが44人、副作用によるものが13人、患者希望によるものが9人、その他が1人だった。

 グレード3以上の血液学的な副作用は、好中球減少症が46.4%(FOLFIRINOXの日本人フェーズ2で77.8%)、白血球減少症が26.1%(同44.4%)、血小板減少症が1.4%(同11.1%)、貧血が4.3%(同11.1%)。グレード3以上の非血液学的な副作用は、発熱性好中球減少症が8.7%(FOLFIRINOXの日本人フェーズ2で22.2%)、食欲不振が15.9%(同11.1%)、下痢が10.1%(同8.3%)などだった。患者の18%のみがG-CSFの投薬を受けた。

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