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2015/12/15

ホジキンリンパ腫サバイバーの妊娠は再発リスクを高めない

八倉巻尚子=医学ライター

 寛解状態にあるホジキンリンパ腫の女性において、診断後の妊娠は再発リスクを高めるというエビデンスはないことが確認された。スウェーデンKarolinska Institutet のCaroline E. Weibull氏らが、Journal of Clinical Oncology誌電子版12月14日号に発表した。

 著者の1人であるスウェーデンUppsala UniversityのIngrid Glimelius氏は、「ホジキンリンパ腫のサバイバーおよび医師は、妊娠が再発リスクを高めるという懸念について、それを支持するような経験的なエビデンスがないにも関わらず、不安を感じていることから、我々はこの研究を実施した」と述べている。

 研究では、スウェーデンのヘルスケア登録と診察記録のデータを用いて、1992年から2009年にホジキンリンパ腫と診断された18-40歳の女性449人を対象に解析を行った。

 患者の状態が寛解になったと判断され、ホジキンリンパ腫の診断後6カ月時点でフォローアップが開始された。妊娠に関連する再発は、妊娠中もしくは出産後5年以内に再発した場合と定義した。

 その結果、449人のうち144人(32%)が、フォローアップ期間中に妊娠した。しかし妊娠に関連した再発は、このうち1人のみだった。一方、妊娠しなかった女性では46人が再発した。したがって妊娠した女性は、妊娠しなかった女性に比べて、有意差はないものの、妊娠に関連した再発リスクは低かった(調整ハザード比0.29、95%信頼区間:0.04-2.18)。

 筆頭著者のWeibull氏は、「これらの知見に基づき、妊娠したホジキンリンパ腫のサバイバーは再発リスクが高いというエビデンスはないことがわかる」と述べている。

 フォローアップ中に出産した女性で再発が少なかったことに関し、可能性のある説明の1つは、healthy mother effectといわれるセレクションバイアスであるという。これは重篤でない病気の女性が妊娠しやすく、かつ再発リスクも低いことを示唆する。

 ただし、年齢や重症度の違いを考慮した後の妊娠確率は、進行期の患者と初期の患者の間で違いはなく、異なるタイプの化学療法を受けた患者間でも、明らかな違いはなかった。このため「この研究でhealthy mother effectを示すエビデンスはない」とWeibull氏は述べた。

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