このページの本文へ

がんナビ

がんナビについて

がん患者さんとその家族のために、がんの治療や患者さんの日々の生活をナビゲートします。

がん種から情報を探す

  • 乳がん
  • 肝がん
  • 大腸がん
  • 腎がん
  • 胃がん
  • 肺がん
  • 食道がん
  • 前立腺がん
  • 子宮頸がん
  • 膵がん
  • 卵巣がん
  • その他のがん

News ニュース

ニュース一覧へ

新着一覧へ

ニュース

2015/12/11

閉経後ホルモン受容体陽性乳癌の術後療法でAIにデノスマブを追加するとDFSが改善【SABCS2015】

横山勇生

 閉経後ホルモン受容体陽性乳癌の術後療法として、アロマターゼ阻害薬(AI)に抗RANKLヒト型モノクローナル抗体製剤デノスマブを加えて投与すると、無病生存期間(DFS)が改善できることが明らかとなった。デノスマブには骨折抑止効果があることに加えて、DFS改善効果もあることが認められた。フェーズ3試験ABCSG-18の結果、示されたもの。得られたDFS改善効果は、EBCTG(Early Breast Cancer Trialists' Collaborative Group)が行ったビスホスホネート製剤に関するメタ解析で得られた結果と同様だった。

 12月8日から12日まで開催されているサンアントニオ乳癌シンポジウム(SABCS2015)で、オーストリアMedical University of ViennaのMichael Gnant氏によって発表された。

 前向き無作為化プラセボ対照二重盲検多施設試験であるABCSG-18試験は、閉経後乳癌患者で術後補助療法としてAI投与を受けている患者を、6カ月おきにデノスマブ60mgを皮下投与する群(デノスマブ群)とプラセボを6カ月おきに投与する群(プラセボ群)に、1対1に無作為に割り付けた。試験には2006年から2013年の間に3425人が登録された。主要評価項目は、臨床的な骨折が最初に起きるまでの時間。副次評価項目の1つがDFSだった。主要評価項目については2015年の米国臨床腫瘍学会で発表され、デノスマブ群で有意に骨折が少なくなったことが明らかとなっている。主要評価項目の劇的な差から独立データ評価委員会が非盲検化の選択肢を患者に提示することを強く提案したことから、非盲検化の前に行わなければならないDFSに関するtime driven解析が行われた。

 患者背景は、年齢中央値が64歳(38-91)。腫瘍径2cm未満が72%。グレード3が19%。リンパ節陰性が71%。HER2過剰発現が6%だった。

 ITTを対象とした解析では、3年DFS率はデノスマブ群が93.8%、対照群が92.6%、5年DFS率はデノスマブ群が88.9%、対照群が86.8%、7年DFS率はデノスマブ群が83.5%、対照群が80.4%だった。ハザード比は0.816(95%信頼区間:0.66-1.00)、p=0.0515(Cox)、0.0510(Log-rank)だった。クロスオーバーが行われた患者を除いた解析では、3年DFS率はデノスマブ群が93.8%、対照群が92.7%、5年DFS率はデノスマブ群が88.9%、対照群が86.9%、7年DFS率はデノスマブ群が84.3%、対照群が80.3%だった。ハザード比は0.807(95%信頼区間:0.66-0.99)、p=0.0424(Cox)、0.0419(Log-rank)だった。

 ITTを対象としたサブグループ解析では全体的にデノスマブ群が良い傾向があった。無作為化前にAI投与のなかった患者、T2/T3/T4患者、浸潤性乳管癌患者。トリプルポジティブ患者では、有意にデノスマブ群が良かった。腫瘍径2cm超の患者では、3年DFS率はデノスマブ群が92.6%、対照群が88.9%、5年DFS率はデノスマブ群が87.0%、対照群が80.0%、7年DFS率はデノスマブ群が80.3%、対照群が69.8%だった。ハザード比は0.663(95%信頼区間:0.47-0.93)、p=0.0171(Cox)、0.0163(Log-rank)だった。

 EBCTCGのメタ解析の報告で、ビスホスホネート投与群は、非投与群に比べて10年再発率を3%低下させており、Gnant氏は少なくとも同等の効果があるとした。

 なお副作用は両群間で差はなかった。

この記事を友達に伝える印刷用ページ