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2015/12/2

治療歴のある多発性骨髄腫患者を対象にelotsuzumabが米国で承認獲得

大西淳子=医学ジャーナリスト

 米Bristol-Myers Squibb社と米Abbvie社は、2015年11月30日、ヒト化モノクローナル抗体elotsuzumabが、米食品医薬品局(FDA)の承認を得たと発表した。適応は、1から3種類の前治療の経験を有する多発性骨髄腫の患者となっており、レナリドミド、デキサメタゾンと併用される。

 承認は、オープンラベルの無作為化フェーズ3試験ELOQUENT-2で得られたデータに基づく。1〜3種類の前治療歴を有する646人の患者を登録し、24カ月以上追跡したこの試験の結果は、NEJM誌2015年7月2日号に報告された。  

 中央値24.5カ月の追跡で、無増悪生存期間は、3剤併用群(ERd群)が19.4カ月、レナリドミド+デキサメタゾン群(Rd群)は 14.9カ月になった。Rd群と比較したERd群の進行または死亡のハザード比は0.70(95%信頼区間:0.57-0.85、p=0.0004)だった。

 1年時の無増悪生存率は、ERd群が68%、Rd群は57%、2年時点ではそれぞれ、41%と27%だった。全生存率もERd群で良好で、78.5%(95%信頼区間:73.6-82.9)と65.5%(60.1-70.7)になった。

 両群に多く見られた有害事象は、疲労感(ERd群の61.6%とRd群の51.7%)、下痢(46.9%と36.0%)、発熱(37.4%と24.6%)、便秘(35.5%と27.1%)、咳(34.3%と18.9%)、末梢神経障害(26.7%と20.8%)、鼻咽頭炎(24.5%と19.2%)、上気道感染症(22.6%と17.4%)、食欲減退(20.8%と12.6%)、肺炎(20.1%と14.2%)などだった。有害事象による治療中止率は、ERd群が6.0%、Rd群は6.3%で同様だった。

 elotsuzumabは、細胞表面に存在する糖たんぱく質signaling lymphocyte activation molecule family 7(SLAMF7;CS1、CRACC、CD319とも呼ばれる)を標的とする免疫賦活抗体だ。SLAMF7は、骨髄腫細胞やナチュラルキラー(NK)細胞、形質細胞などに発現している。elotsuzumabは、NK細胞上のSLAMF7と結合してNK細胞を直接活性化するとともに、骨髄腫細胞上のSLAMF7と結合することによりNK細胞による骨髄腫細胞の認識を容易にし、抗体依存性細胞障害作用を誘導する。

 この製品はFDAから画期的治療薬指定を受けている。また、欧州でも同様の承認申請に対する審査が進んでいる。

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