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2015/9/27

肉腫に対するtrabectedin投与の全生存期間中央値は想定通りの約14カ月、有意差はつかず【ECC2015】

横山勇生

 アントラサイクリン系抗癌剤と少なくとももう一種の化学療法を受けた進行脂肪肉腫(LPS) または平滑筋肉腫 (LMS) に対して、trabectedinはダカルバジンよりも無増悪生存期間は有意に延長したが、全生存期間(OS)については有意な延長は認められなかった。無作為化オープンラベル多施設フェーズ3試験であるET743-SAR-3007の最終OS解析の結果、示されたもの。

 trabectedinを投与された群は想定通りのOSを示したが、ダカルバジンを投与された群が想定よりも良好なOSを示した。9月25日から29日までオーストリアのウィーンで開催されているEuropean Cancer Congress 2015(ECC2015)で、米University of Texas MD Anderson Cancer CenterのS. Patel氏によって発表された。同氏はOSの延長効果が認められなかったことについて、後治療の影響を指摘した。

 trabectedinはホヤ由来のテトラヒドロキノリンアルカロイドで、DNAの小さな溝に選択的に結合し、細胞周期のG2-Mを遮断することで効果を発揮する。

 ET743-SAR-3007試験は、アントラサイクリン系抗癌剤と少なくとももう一種の化学療法を受けたLPSまたはLMS患者を対象に行われた。患者は3週間おきに、trabectedin1.5 mg/m2の24時間にわたる投与か(trabectedin群、384人)、20分から120分かけて行われるダカルバジン1g/m2の投与(ダカルバジン群、193人)を受けた。試験は4カ国85カ所で行われ、患者の94%は米国で投与を受けた。試験の主要評価項目はOSで、副次評価項目は無増悪生存期間(PFS)、奏効率、奏効期間(DOR)、安全性、患者報告アウトカムだった。

 PFSについては、最終解析結果が5月末からシカゴで開催された米国臨床腫瘍学会(ASCO)で発表されている。PFS中央値は、trabectedin群が4.2カ月、ダカルバジン群が1.5カ月で、ハザード比0.550、p<0.0001で有意にtrabectedin群で延長していた。

 今回はOSの最終解析の結果が発表された。trabectedin群の有効性の解析には384人、安全性の評価には378人が対象とされ、最終解析後も8人が投薬を継続されていた。ダカルバジン群の有効性の解析には193人、安全性の評価には172人が対象とされ、最終解析後も2人が投薬を継続されていた。患者背景では65歳以上の患者がtrabectedin群で24.5%と、ダカルバジン群の19.2%よりも少し多かった。

 投与サイクル数中央値は、trabectedin群が4、ダカルバジン群が2。6サイクル以上投与できたのは、trabectedin群が42.1%、ダカルバジン群が21.5%、9サイクル以上投与できたのはtrabectedin群が25.9%、ダカルバジン群が17.7%、12サイクル以上投与できたのは、trabectedin群が17.7%、ダカルバジン群が4.7%だった。

 投与サイクルの遅延は、trabectedin群が63.2%、ダカルバジン群が41.9%、減量はtrabectedin群が42.3%、ダカルバジン群が12.2%だった。

 OSの最終解析(イベント数381)で中央値はtrabectedin群が13.7カ月、ダカルバジン群が13.1カ月で、ハザード比0.927(95%信頼区間:0.748-1.150)、p=0.4920で有意な差はなかった。

 パゾパニブ、ダカルバジン、ゲムシタビン、放射線治療などの後治療がtrabectedin群の71.4%、ダカルバジン群の69.4%に行われていた。

 試験薬投与後の次の抗癌剤開始までの時間の中央値は、trabectedin群が6.8カ月、ダカルバジン群3.5カ月、ハザード比0.529(95%信頼区間:0.428-0.653)、p<0.0001で有意にtrabectedin群が良かった。

 後治療を受けていない患者のOSはハザード比0.74(95%信頼区間:0.49-1.11)、p=0.143だった。バイアス補正のために行ったinverse probability of censoring weighted(IPCW)解析では、治療群の対照群に対するハザード比は0.68(95%信頼区間:0.45-1.02)、p=0.06515だった。

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