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2015/9/10

扁平上皮非小細胞肺癌の1次治療としてEGFR FISH陽性患者でnecitumumabとGC併用の有効性はより高い傾向【WCLC2015】

八倉巻尚子=医学ライター

 ステージIVの扁平上皮非小細胞肺癌(NSCLC)患者において、EGFRを標的としたIgG1モノクローナル抗体necitumumabのGC療法(ゲムシタビン、シスプラチン)への上乗せ効果はEGFR FISH陽性の患者でより高い傾向にあることが、SQUIRE試験の探索的バイオマーカー解析で明らかになった。米国デンバー市で9月6日から9日まで開催された第16回世界肺癌学会(WCLC)で、University of Coloradoの Fred R. Hirsch氏らが発表した。

 SQUIRE試験はステージIVの扁平上皮NSCLC患者1093人を対象に、GC療法にnecitumumabを加えた群(GC+N群)とGC療法単独群(GC群)を比較した。これまでにGC+N群はGC群に比べて、主要評価項目である全生存期間(OS)は有意に改善することが示されている(Thatcher N, et al. Lancet Oncol 2015; 16(7):763-74)。

 今回の解析では免疫組織染色(IHC)法によるEGFRタンパク質発現(H-score 0-300)と効果の関連性、ならびにFISH法によるEGFRの遺伝子コピー数と効果の関連性が検討された。

 IHC法の解析はITT集団の90%の患者で行われ、GC+N群486人、GC群496人だった。FISH法による解析はITT集団の51%で実施され、GC+N群282人、GC群275人であった。
 
 解析の結果、EGFR発現のない患者(H-score=0)は4.8%だった。OSおよびPFSのハザードとの関係をみた結果(subpopulation treatment effect pattern plot:STEPP解析)、necitumumabによる有用性を得られる集団のH-scoreカットオフ値は同定されなかった。
 
 ただし、OSハザード比はEGFR発現(H-score>0)の患者では0.81(95%信頼区間:0.70-0.93)だが、EGFR発現なし(H-score=0)の患者では1.86(同:0.94-3.65)だった(p=0.018)。またPFSハザード比はEGFR発現患者では0.83(95%信頼区間:0.72-0.97)、EGFR発現なし患者では1.19(同:0.61-2.30)だった(p=0.305)。

 EGFR遺伝子コピー数が多い患者(FISH陽性)は208人(37.3%)だった。OSハザード比はFISH陽性患者では0.70(95%信頼区間:0.52-0.96)、それに対し、FISH陰性患者では1.02(同:0.80-1.29)だった(p=0.066)。またPFSハザード比はFISH陽性患者では0.71(95%信頼区間:0.52-0.97)だが、FISH陰性患者では1.04(同:0.82-1.33)だった(p=0.057)。このためEGFR遺伝子コピー数の増加は良好なハザード比を示したが、治療効果との関連性は有意ではなかったとした。

 ディスカサントのUniversity of California DavisのDavid Gandara氏は、SQUIRE試験とSWOG 0819試験(セツキシマブ)の結果から、肺扁平上皮癌に対しては腺癌よりもモノクローナル抗体が有効であるとした。またEGFR-TKIに対し、EGFR遺伝子変異は予測マーカーであるが、EGFR IHCとFISHは予測マーカーにはならない。それに対し、モノクローナル抗体ではEGFR遺伝子変異は予測マーカーではないが、EGFR IHCとFISHは予測マーカーとなる可能性があるとした。

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