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2015/8/19

米国でブレンツキシマブ ベドチンが移植後の再発リスクが高いホジキンリンパ腫の地固め療法として正式承認

八倉巻尚子=医学ライター

 米Seattle Genetics社は8月17日、ブレンツキシマブ ベドチンが、再発もしくは増悪リスクの高い古典的ホジキンリンパ腫を対象に、自家造血幹細胞移植(auto-HSCT)後の地固め療法として、米国食品医薬品局(FDA)から正式承認されたと発表した。

 ブレンツキシマブ ベドチンは、CD30抗原を標的とした抗体(ブレンツキシマブ)と微小管阻害作用を持つ低分子薬剤(モノメチルアウリスタチンE:MMAE)をリンカーで結合させた抗体薬物複合体(ADC)。日本では「再発又は難治性のCD30陽性のホジキンリンパ腫、未分化大細胞型リンパ腫」を適応として、2014年1月17日に承認されている。

 ブレンツキシマブ ベドチンは、2011年8月に、以下2つの適応症でFDAから迅速承認されており、今回は3番目の適応症となる。(1)auto-HSCT、またはauto-HSCTの適応でない患者の場合は少なくとも2回の多剤併用化学療法が不応となったホジキンリンパ腫患者、(2)少なくとも1回の多剤併用化学療法が不応となった全身性の未分化大細胞リンパ腫(sALCL)患者。

 今回の承認はフェーズ3試験AETHERAの結果に基づいている。また同試験のデータから、再発した古典的ホジキンリンパ腫に対するブレンツキシマブ ベドチンの迅速承認は正式承認となった。

 AETHERA試験におけるポジティブな結果は、2014年の第56回米国血液学会(ASH)で報告され、2015年3月にはLancet誌に発表された。同試験には、再発もしくは増悪リスクのあるホジキンリンパ腫患者329人が登録し、ブレンツキシマブ ベドチン群は165人、プラセボ群は164人だった。

 患者にはauto-HSCT後、3週おきにブレンツキシマブ ベドチンまたはプラセボを投与し、これを16サイクル(およそ1年)行った。

 この結果、主要評価項目であるPFSはブレンツキシマブ ベドチンにより有意な改善が見られた。ブレンツキシマブ ベドチン群のPFS中央値は42.9カ月(95%信頼区間:30.4-42.9)、プラセボ群24.1カ月(95%信頼区間:11.5-評価できず)だった(ハザード比0.57 、95%信頼区間:0.40-0.81、p=0.001)。

 20%以上に認められた有害事象(全グレード)は、ブレンツキシマブ ベドチン群では、好中球減少症(78%)、末梢性感覚神経障害(56%)、血小板減少症(41%)、貧血(27%)、上気道感染症(26%)、疲労(24%)、末梢性運動神経障害(23%)、吐き気(22%)、咳(21%)、下痢(20%)だった。プラセボ群では、好中球減少症(34%)、上気道感染症(23%)、血小板減少症(20%)が認められた。またブレンツキシマブ ベドチン群の患者のうち、67%は末梢性神経障害を経験した。

 AETHERA試験のデータは、販売承認のため、欧州医薬品庁(EMA)とカナダ保健省にも提出された。また臨床開発プログラムの一部として、ブレンツキシマブ ベドチンはさらに3つの臨床試験で検討される(ECHELON-1、ECHELON-2、ALCANZA)。 ECHELON-1試験とALCANZA試験の登録は年内に、ECHELON-2試験の登録は2016年に終了すると見られている。

 Seattle Genetics社と武田薬品工業は、ブレンツキシマブ ベドチンを共同で開発しており、米国とカナダではSeattle Genetics社が、その他の地域では武田薬品工業が販売権を持っている。

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