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2015/8/4

カルチノイド症候群に対するTelotristat Etiprateのフェーズ3試験で良好な結果

八倉巻尚子=医学ライター

 米Lexicon Pharmaceuticals社は8月3日、標準的治療では十分にコントロールできないカルチノイド症候群の患者を対象に、telotristat etiprateの有効性を検討するフェーズ3試験TELESTARで、主要評価項目を達成したと発表した。telotristat etiprateは、セロトニンを合成する酵素トリプトファンヒドロキシラーゼ(TPH)を阻害する経口薬。

 カルチノイド症候群は、消化管に発生し肝臓やその他の器官に転移する神経内分泌腫瘍(NET)の患者に起こる稀な病気。転移のあるNET細胞内におけるセロトニンの産生過剰が、下痢や顔のほてり、腹痛、心臓弁の損傷などを特徴とするカルチノイド症候群を引き起こす。

 カルチノイド症候群の標準的な治療であるソマトスタチンアナログ注射剤(SSA)は1998年に承認された。SSAでは治療開始から2年以内にコントロールが十分にできなくなることが多く、長期にわたり効果的な治療が求められていた。telotristat etiprateが承認されれば、カルチノイド症候群のために開発された最初の経口治療薬であり、16年以上経って初めて標準治療に加わる薬剤となる。

 TELESTAR(Telotristat Etiprate for Somatostatin Analogue Not Adequately Controlled Carcinoid Syndrome)試験は二重盲検フェーズ3試験。カルチノイド症候群で、SSA治療では十分なコントロールが得られない患者135人が登録した。患者を3群に分け、telotristat etiprate 250mgもしくは500mg、プラセボを1日3回、12週間投与した。

 この結果、主要評価項目である1日あたりの排便回数は、telotristat etiprate投与により、治療前に比べて有意に減少した。試験期間の半分以上にわたり1日の排便回数が30%以上減少した人は、250mg群44%、500mg群42%、それに対してプラセボ群は20%だった。また治療の最終週(12週目)において、250mg群では平均排便回数が治療前に比べて29%減少し、500mg群では35%減少、プラセボ群は17%の減少だった。それらの結果は、telotristat etiprateのフェーズ2試験の12週目の結果と一致していた。

 治療により出現した有害事象、重篤な有害事象、有害事象による治療中止の割合は3群でほぼ同じだった。telotristat etiprate 250mg群の忍容性プロファイルはプラセボ群と同じで、胃腸の不快感に関しては500mg群よりもやや良好だった。またTELESTAR試験における有害事象の発現や特性は既報と一致していた。

 試験期間(12週間)の後、オープンラベルの拡大期間(36週間)において、全ての患者にtelotristat etiprate 500mgが1日3回投与される。

 telotristat etiprateは米食品医薬品局(FDA)から2008年にファストトラック(優先承認審査制度)指定を、2012年にオーファンドラッグ(希少疾病用医薬品)指定を受けている。同社は、今後開催される学術集会において、TELESTAR試験の結果を報告する予定。

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