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2015/7/17

進行非扁平上皮NSCLCにBBPが有効な可能性【臨床腫瘍学会2015】

横山勇生

 進行非扁平上皮非小細胞肺癌(NSCLC)患者に、1次治療で化学療法とベバシズマブ投与を行い、増悪後に次治療として別の化学療法剤とベバシズマブを投与することは、有効である可能性が明らかとなった。西日本がん研究機構(WJOG)が行ったオープンラベルフェーズ2試験WJOG5910Lで有望な結果が得られたもの。7月16日から18日まで札幌市で開催されている日本臨床腫瘍学会で、西日本がん研究機構(WJOG)の研究グループを代表して、九州がんセンターの瀬戸貴司氏によって発表された。

 大腸癌などでベバシズマブと化学療法による治療を行い、増悪後に別の化学療法剤とベバシズマブを投与すること、いわゆるベバシズマブ beyond PD(BBP)が、別の化学療法剤のみを投与する場合よりも有効であることは、大規模フェーズ3試験で明らかになっている。しかし、NSCLCに対してBBPが成立するかは明らかとなっていない。

 そこで、研究グループはWJOG5910L試験で白金系ベースの化学療法とベバシズマブを投与し、増悪したのちにドセタキセル単剤投与(60mg/m2を3週おきに投与)とドセタキセルとベバシズマブ併用投与(ドセタキセル60mg/m2とベバシズマブ15mg/kgを3週おきに投与)を比較した。

 主要評価項目は無増悪生存期間(PFS)、副次評価項目は、全生存期間(OS)、奏効率、安全性だった。EGFR変異陽性患者では白金系抗癌剤の前にEGFR-TKIの1次治療を受けていた場合も可とした。

 統計学的な試験の設計は、片側有意レベル0.2で対照群におけるPFS中央値を2カ月と仮定し、80%の統計力で30%のリスク低下を検出するために、90件のPFSイベントが必要で、両群で100人とされた。

 併用投与群50人、単剤投与群50人の患者背景では、PS 0が併用群36%だったのに対して単剤群28%と、併用群で良好な傾向があった。また、再発が併用群は4%、単剤群が12%だった。

 試験の結果、PFS中央値は、併用群が4.4カ月、単剤群が3.4カ月で、ハザード比0.71(95%信頼区間:0.47-1.09)、層別化p=0.058(片側)で併用群に良好な結果が得られた。OS中央値も併用群が13.1カ月、単剤群が11.0カ月で、ハザード比0.74(95%信頼区間:0.46-1.19)、層別化p=0.11(片側)で併用群に良好な結果が得られた。奏効率も併用群が36%(95%信頼区間:22.9-50.8)、単剤群が26%(95%信頼区間:14.6-40.3)で、併用群の方が良好な傾向(p=0.387)だった。ウォーターフォールプロットに両群で差はなかった。

 サブグループ解析では、白金系抗癌剤治療で最良効果が完全奏効(CR)または部分奏効(PR)が得られた患者では併用療法の有効性は高かったが、病勢安定(SD)、増悪(SD)では有効性は高くなかった。また、1次治療での最後のベバシズマブ投与からPDまでの時間が3週間以上の患者で有効性が高く、3週間未満では高くなかった。

 副作用は、高血圧、出血、蛋白尿が併用群で多かったが、予想外または重篤なものはなかった。

 なお、現在、スイスHoffmann-La Roche社が主導で、非扁平上皮NSCLCを対象にBBPを検証するオープンラベル国際フェーズ3b試験AvaAllが進められている。

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