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2015/6/3

リツキシマブ抵抗性の低悪性度非ホジキンリンパ腫患者に対するobinutuzumab+ベンダムスチンはPFSを有意に延長【ASCO2015】

大西淳子=医学ジャーナリスト

 リツキシマブ抵抗性の低悪性度非ホジキンリンパ腫患者を登録して、obinutuzumabとベンダムスチンを併用する寛解導入療法の有効性と安全性を、ベンダムスチンを単剤で用いた場合と比較した、国際的なオープンラベルの多施設無作為化フェーズ3 GADOLIN試験は、中間解析の時点で、無増悪生存期間(PFS)に設定されていた主要エンドポイントを達成した。カナダBC Cancer AgencyのLaurie Helen Sehn氏が、中間解析までに得られた結果をASCO2015で6月1日に報告した。

 独立データ監視委員会はエンドポイントの達成を確認し、試験は早期中止された。

 低悪性度非ホジキンリンパ腫患者に対する標準治療は、化学療法とリツキシマブを併用する寛解導入療法と、それに続くリツキシマブによる維持療法となっているが、多くの患者が最終的にはリツキシマブ耐性となる。リツキシマブに反応しない患者の選択肢は限られており、選択可能な治療の1つであるベンダムスチンの有効性は示されている(ORRは75-77%)が、PFSの中央値は7-9カ月と短い。

 糖鎖改変型タイプII抗CD20モノクローナル抗体obinutuzumabは、CD20を発現しているB細胞を直接、また免疫系を介して破壊するよう設計されている。世界の50カ国以上で、治療歴の無い慢性リンパ性白血病患者の治療に、クロラムブチルとともに用いられている。

 GADOLIN試験は、低悪性度非ホジキンリンパ腫(濾胞性リンパ腫、濾胞辺縁帯リンパ腫、小リンパ球性リンパ腫、ワルデンシュトレーム・マクログロブリン血症の患者を含む)で、腫瘍がCD20陽性、リツキシマブ治療中に、または治療を終えてから6カ月以内に進行を見た患者396人を無作為割り付けした。

 寛解導入療法は26日を1サイクルとして最大で6サイクル実施。無作為に194人をobinutuzumab(1000mgをサイクル1の1日目、8日目、15日目に投与、サイクル2-6には1日目のみ投与)+ベンダムスチン(90mg/m2をサイクル1-6の1日目と2日目に投与)に、202人をベンダムスチン単剤(120mg/m2をサイクル1-6の1日目と2日目に投与)に割り付けて、いずれも静脈内投与した。6サイクル終了時に進行が見られなかったobinutuzumab群の患者には、進行が見られるまで、または2年後まで、2カ月ごとにobinutuzumab 1000mgを単剤投与する維持療法を適用した。

 介入群の年齢の中央値は63歳、男性は57%で、対照群では63歳、58%だった。両群ともに割り付け時点で診断から平均4.2年が経過しており、これまでに中央値2通りの治療を受けていた。

 主要評価項目は、独立した第三者の放射線施設(IRF)が評価するPFSに、副次的評価項目は、研究者が評価するPFS、全生存期間(OS)、最良総合効果(割り付けから12カ月間に記録された最良の客観的反応)、奏効期間、安全性などに設定された。

 あらかじめ予定されていた中間解析は2014年9月1日までのデータを用いて行われた。追跡期間の中央値は21カ月だった。IRFの評価によると、介入群のPFSの中央値はnot reached(到達せず)(95%信頼区間:22.5-NR、対照群は14.9カ月(12.8-16.6)で、ハザード比は0.55(95%信頼区間:0.4-0.74、p=0.0001)になった。

 研究者の評価ではPFSの中央値は介入群が29.2カ月(20.2-NR)、対照群は14.0カ月(11.7-16.0)で、ハザード比は0.52(0.39-0.70、p<0.0001)だった。

 IRFの評価による6サイクル終了時点のORRは、介入群が69.2%、対照群が63.0%、うち、完全奏効はそれぞれ11.2%と12.2%、12カ月間の最良総合効果は78.6%と76.6%で、いずれも有意差は見られず、予備的なOS(両群ともにnot reachedでハザード比は0.82、0.52-1.30、p=0.4017)も有意差を示さなかった。

 安全性上に新たな問題は認められなかった。あらゆる有害事象を経験した患者は介入群の98.5%と対照群の98.0%、グレード3-4の有害事象を経験したのは67.0%と62.1%だった。グレード3-4の有害事象のうち、介入群に多く見られたのは好中球減少症(33.0%と26.3%)と注入関連反応(10.8%と5.6%)、対照群に多かったのは、血小板減少症(10.8%と16.2%)、貧血(7.7%と10.1%)などだった。

 リツキシマブ抵抗性の低悪性度非ホジキンリンパ腫患者にobinutuzumabとベンダムスチンを併用し、その後obinutuzumabを単剤で用いる維持療法を行うと、標準用量のベンダムスチンを単剤で用いた場合に比べ、PFSに臨床的に意義のある延長が見られた。

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