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2015/6/2

治癒的切除2期/3期直腸癌の術後補助療法としてS-1の1年間投与は日本における標準療法の1つ【ASCO2015】

横山勇生

 治癒的切除を行った2期/3期の直腸癌に対する術後補助療法としてのS-1の1年間投与は、日本における標準療法の1つであることが明らかとなった。国内で実施されたフェーズ3試験JFMC35-C1(ACTS-RC)の結果、S-1投与群が標準療法であるUFT投与群よりも5年無再発生存(RFS)率を有意に改善することが示されたもの。5月28日から6月2日までシカゴで開催されている米国臨床腫瘍学会(ASCO2015)で、弘前大学の村田暁彦氏によって発表された。

 ACTS-RC試験は、UFTに対するS-1の優越性を検証するために行われたフェーズ3試験。20歳から80歳の術前治療を受けていない2期/3期の直腸癌患者を、治癒的切除後UFTを投与される群(UFT群)とS-1を投与される群(S-1群)に無作為に割りつけた。UFT群の患者には、体表面積に応じて1日あたり500mgか600mgのUFTを、1日目から5日目まで投与し、2日間休薬するスケジュールで1年間投薬を行った。S-1群の患者には、体表面積に応じて1日あたり80mg、100mg、120mgのいずれかの量のS-1を、1日目から28日目まで投与し、14日間休薬するスケジュールで1年間投薬を行った。主要評価項目はRFS、副次評価項目は全生存期間(OS)、副作用だった。

 試験には2006年4月から2009年3月までに、UFT群に480人、S-1群に479人が無作為に割りつけられた。両群の患者背景はバランスがとれていた。S-1群の年齢中央値は62歳(32-80)、男性が66.9%、Ra部が52.5%、Rb部が46.0%、P部が1.5%。病期は1期が0.4%、2A期が30.0%、2B期が3.8%、3A期が11.5%、3B期が36.9%、3C期が17.5%だった。UFT群の年齢中央値は63歳(27-80)、男性が67.2%、Ra部が51.8%、Rb部が46.8%、P部が1.5%。病期は1期が0.2%、2A期が30.3%、2B期が4.2%、3A期が9.8%、3B期が35.9%、3C期が19.6%だった。

 観察期間中央値5.02年で、5年RFS率(全登録患者)はUFT群が61.7%、S-1群が66.4%だった。ハザード比0.773(95%信頼区間:0.625-0.955)でS-1の優越性が証明された(層別化p=0.0165)。5年RFS率(全適格患者)はUFT群が61.8%、S-1群が66.7%だった。ハザード比0.772(95%信頼区間:0.623-0.955)だった。5年全生存率(全登録患者)はUFT群が80.2%、S-1群が82.0%、ハザード比0.920(95%信頼区間:0.707-1.198)だった(層別化p=0.5365)。投薬完遂率はUFT群が61.8%、S-1群が61.3%だった。

 全グレードの副作用はUFT群が73.9%、S-1群が82.3%とS-1群の方が多かったが、グレード3以上の副作用はUFT群の11.7%、S-1群の13.4%と差はなかった。グレード3以上の副作用は貧血(UFT群1.3%、S-1群1.3%)、下痢(2.3%、2.6%)、食欲不振(1.0%、2.6%)、吐き気(0.4%、1.3%)、高ビリルビン血症(1.0%、1.3%)、AST(1.5%、0.9%)、ALT(2.3%、0.9%)だった。

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