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2015/6/1

肺扁平上皮癌の2次治療でアファチニブはエルロチニブに比べてOSを延長【ASCO2015】

八倉巻尚子=医学ライター

 プラチナ系抗癌剤をベースとした化学療法で進行した進行肺扁平上皮癌の2次治療として、アファチニブはエルロチニブに比べて全生存期間(OS)を有意に延長することが、無作為化フェーズ3試験LUX-Lung 8のOS解析で明らかになった。フランスGustave Roussy Cancer Campus/University Paris-SudのJean-Charles Soria氏らが、5月29日から6月2日までシカゴで開催されている米国臨床腫瘍学会(ASCO2015)で発表した。

 今回の発表では、OSの解析結果と、無増悪生存期間(PFS)や客観的奏効率(ORR)などのアップデート結果が報告された。

 試験の対象は、ステージIIIB/IV肺癌で組織学的に扁平上皮癌であり、1次治療としてプラチナ系抗癌剤を用いた併用療法を4サイクル以上受けた患者。患者をアファチニブ群とエルロチニブ群に1:1の割合で無作為化割付した。無作為化にあたり、東アジア人とそれ以外に層別化された。

 アファチニブは40mg/日を、エルロチニブは150mg/日を投与し、両群とも病勢増悪もしくは許容できない有害事象の発現まで投与を継続した。

 主要評価項目は独立評価委員会によるPFSとした。最も重要な副次評価項目はOSで、そのほかORR、病勢制御率(DCR)、患者報告アウトカム(PRO)、安全性も副次評価項目として設定された。

 795人が無作為化割付され、アファチニブ群は398人、エルロチニブ群は397人だった。

 この結果、OSはアファチニブ群で良好で、死亡リスクは19%低下した。OS中央値がアファチニブ群7.9カ月、エルロチニブ群 6.8カ月、ハザード比0.81、95%信頼区間:0.69-0.95、p=0.0077だった。

 増悪後の治療として全身治療が行われた患者は、アファチニブ群46.4%、エルロチニブ群48.6%だった。化学療法が行われた患者はそれぞれ44.9%、46.8%で、ドセタキセルが最も多く、23.7%、26.1%だった。EGFR-TKIではエルロチニブが2.3%、2.0%、アファチニブは0.5%、0%であった。免疫チェックポイント阻害薬は0.3%、0%だった。

 PFS中央値は2.6カ月、1.9カ月で、ハザード比が0.81、95%信頼区間:0.69-0.96、p=0.0103であった。

 ORR は5.5%、2.8%(p=0.055)、DCR は50.5%、39.5%(p=0.002)であり、アファチニブ群のほうが良好であった。

 またPROでは、全般的健康状態(QLQ-C30)の改善が見られた患者の割合が、アファチニブ群35.7%、エルロチニブ群28.3%(p=0.04)で、咳の改善が43.4%、35.2%(p=0.03)、呼吸困難が51.3%、44.1%(p=0.06)、疼痛は40.2%、39.2%(p=0.78)であった。このため「症状の緩和やQOLはアファチニブのほうが良好だった」とした。

 グレード3以上の有害事象はアファチニブ群57.1%、エルロチニブ群57.4%、重篤な有害事象は両群とも44.1%で、発生頻度は2群でほぼ同じだった。アファチニブ群で多かった主な治療関連の有害事象は、下痢(グレード3:10%、グレード4:1%)、口内炎(グレード3:4%、グレード4:0%)で、エルロチニブ群で多かったのは発疹・ざ瘡(グレード3:10%、グレード4:0%)であった。

 腫瘍検体を用いたゲノム解析(FoundationOne)は238人を対象に実施され、EGFR変異陽性は14人、コピー数異常が15人に認められた。EGFR異常とPFS、OSには関連性がなかった。

 以上の結果から、「進行肺扁平上皮癌の2次治療として、アファチニブは選択すべきTKIである」とした。

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