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2015/2/27

精巣腫瘍の既往歴がある男性は前立腺癌のリスクが高い、前立腺癌の検査を【ASCO GU2015】

八倉巻尚子=医学ライター

 精巣腫瘍の既往歴がある男性は、前立腺癌、特に中リスク/高リスクの前立腺癌の発症リスクが高いことが、米国の癌登録システム(SEER)のデータを用いた後ろ向きケースコントロール研究で明らかになった。米国University of Maryland Medical CenterのAndrew John Riggin氏らが、2月26日から米国オーランドで開催されているGenitourinary Cancers Symposium(ASCO GU2015)で発表した。

 これまでの疫学研究で、精巣腫瘍の既往歴がある男性は前立腺癌を発症する割合が高いことが報告されている。そこで研究グループは精巣腫瘍の既往歴と中リスクおよび高リスクの前立腺癌との関連性を調べた。

 18のSEERデータを用いて、40歳以上で、精巣腫瘍の既往歴がある男性と、前立腺癌とは関連性がないと考えられている悪性黒色腫の既往歴がある男性とを比較した。前立腺癌は、精巣腫瘍もしくは悪性黒色腫の診断後少なくとも5年経って発症した場合のみとした。

 精巣腫瘍の既往のある男性32435人(精巣腫瘍群)と悪性黒色腫の男性147044人(悪性黒色腫群)を解析対象とした。

 前立腺癌を発症した人は精巣腫瘍群で376人、悪性黒色腫群で2829人だった。中リスク/高リスクの前立腺癌(Gleasonスコア7以上)は、それぞれ162人、1063人であった。

 80歳までの前立腺癌の累積発症率は、精巣腫瘍群では12.6%、悪性黒色腫群は2.8%だった(p<0.0001)。同様に中リスク/高リスクの前立腺癌は、精巣腫瘍群では5.8%、悪性黒色腫群で1.1%だった(p<0.0001)。

 単変量解析では、前立腺癌の発症に関し、癌の既往歴(精巣腫瘍、悪性黒色腫)と放射線療法の治療歴(あり、なし)が有意な因子だった。中リスク/高リスクの前立腺癌の発症に関しても同様の結果であった。

 多変量解析では、癌の既往歴のみが有意な因子で、精巣腫瘍の悪性黒色腫に対するハザード比は4.7(p<0.0001)となった。また中リスク/高リスクの前立腺癌の発症に関する精巣腫瘍のハザード比は5.2(p<0.0001)であった。

 以上のことから、精巣腫瘍の既往は前立腺癌および中リスク/高リスクの前立腺癌の高い発症リスクと有意に関連しており、「精巣腫瘍の既往歴がある男性は前立腺癌のリスクとスクリーニングの有用性について、医師と相談すべきである」とした。

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