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2015/2/25

多発性骨髄腫に対しHDAC阻害剤panobinostatが米国で迅速承認

八倉巻尚子=医学ライター

 スイスNovartis社は2月23日、多発性骨髄腫に対して、ヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)阻害剤であるpanobinostat(LBH589)が、米国食品医薬品局(FDA)の迅速承認制度の下で承認されたと発表した。これによりpanobinostatは多発性骨髄腫治療薬として最初のHDAC阻害剤となる。

 panobinostatは、ボルテゾミブと免疫調整剤(IMiD)を含む少なくとも2レジメンによる治療を受けた多発性骨髄腫患者に対し、ボルテゾミブとデキサメタゾンとの併用で承認された。

 この承認は、無作為化二重盲検プラセボ対照の国際的多施設共同フェーズ3試験PANORAMA-1 (PANobinostat ORAl in Multiple MyelomA) において、ボルテゾミブとIMiDによる治療歴がある患者193人を対象としたサブグループ解析の有効性と安全性のデータに基づく。PANORAMA-1試験には日本も参加している。

 サブグループ解析の結果、panobinostatによる治療を受けた患者の無増悪生存期間(PFS)は対照群(ボルテゾミブとデキサメタゾン併用療法)に比べて延長した。panobinostat群(94人)のPFS中央値は10.6カ月、対照群(99人)は5.8カ月だった(ハザード比0.52、95%信頼区間:0.36-0.76)。

 臨床試験における主な有害事象(発生頻度20%以上)は、下痢、倦怠感、吐き気、末梢浮腫、食欲低下、発熱、嘔吐だった。主な非血液学的検査異常(発生頻度40%以上)は、低リン酸血症、低カリウム血症、低ナトリウム血症、クレアチニン上昇であった。主な血液学的検査異常(発生頻度60%以上)は、血小板減少症、リンパ球減少症、白血球減少症、好中球減少症、貧血だった。

 panobinostatは、重度の下痢や心毒性を含む致死的で重篤な毒性を引き起こす可能性がある。重度の下痢はpanobinostat治療を受けた患者の25%で発生した。重度の不整脈とECG変化を含め、重篤な心虚血イベントも報告されている。

 重篤な有害事象(SAE)は、panobinostatとボルテゾミブ、デキサメタゾンによる治療群では60%に、対照群では42%に認められた。panobinostat群で見られた主な緊急性のあるSAE(発生頻度5%以上)は、肺炎(18%)、下痢(11%)、血小板減少症(7%)、倦怠感(6%)、敗血症(6%)だった。 また重篤な有害事象として、出血、骨髄抑制、感染症、肝毒性、胚・胎児毒性も報告されている。

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