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2015/2/23

FDAにブレンツキシマブ ベドチンの生物学的製剤の一部変更承認申請を提出、ASCT後の再発リスクが高いホジキンリンパ腫が対象

森下紀代美=医学ライター

 米Seattle Genetics社は、2月18日、ホジキンリンパ腫で自家造血幹細胞移植(ASCT)後の再発リスクが高い患者に対し、地固め療法としてブレンツキシマブ ベドチンを投与したフェーズ3のAETHERA試験のデータに基づき、米食品医薬品局(FDA)に生物学的製剤の一部変更承認申請(supplemental BLA)を提出したと発表した。

 ブレンツキシマブ ベドチンは、古典的ホジキンリンパ腫と全身性未分化大細胞リンパ腫(sALCL)に発現するCD30を標的とする抗体-薬物複合体(antibody-drug conjugate:ADC)。CD30を標的とするモノクローナル抗体と、微小管阻害作用を持つ低分子薬モノメチルアウリスタチンE(MMAE)をSeattle Genetics社の技術を用いてリンカーで結合させている。このADCのリンカーは血中では安定性が高いが、CD30を発現している腫瘍細胞に取り込まれると、蛋白質分解酵素によりリンカーが切断され、MMAEを放出する。

 今回の申請は、再発リスクが高い患者329人を対象としたAETHERA試験の結果に基づく。同試験の結果は、2014年12月に米国サンフランシスコで開催された第56回米国血液学会(ASH)で発表された。主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)は、独立した審査機関による評価において、中央値でブレンツキシマブ ベドチン投与群43カ月、プラセボ群24カ月、ハザード比0.57となった(p=0.001)。2年時の無増悪生存率はそれぞれ63%と51%だった。PFSの延長は、事前に定めたすべてのサブグループでも認められた。

 ブレンツキシマブ ベドチン投与群で多く観察された有害事象は、末梢感覚神経障害(56%)、好中球減少(35%)、上気道感染(26%)、疲労感(24%)、末梢運動神経障害(23%)だった。このうち、末梢感覚神経障害が発現した患者の85%では症状が消失または改善し、改善までの期間の中央値は23.4週だった。

 ブレンツキシマブ ベドチンに対するFDAの迅速承認、カナダ保健省(HC)の条件付き承認における適用は以下の通り。1)ASCT施行後に再発、またはASCTは適応とならず、複数の薬剤を併用する化学療法を2ライン以上施行後に再発したホジキンリンパ腫患者、2)複数の薬剤を併用する化学療法を1ライン以上施行後に再発したsALCL患者。ブレンキシマブ ベドチンの迅速承認は奏効率に基づくもので、患者報告アウトカムや生存期間の改善は確立されていない。承認を継続するためには、確認試験で臨床的な有用性を検証し、記述することが条件となるとみられる。現在、ASCT直後のホジキンリンパ腫患者に対する地固め療法としては承認されていない。

 また欧州委員会では、ブレンツキシマブ ベドチンについて、2012年10月に以下の適用で条件付き製造販売承認した。1)ASCT施行後、またはASCTや複数の薬剤を併用する化学療法が治療選択肢にならない場合は2つ以上の治療を施行した、再発・難治性CD30陽性ホジキンリンパ腫の成人患者、2)再発・難治性のsALCLの成人患者。ブレンツキシマブ ベドチンは50カ国の規制当局によって製造販売承認されている。

 Seattle Genetics社と武田薬品工業は、共同でブレンツキシマブ ベドチンの開発を進めている。提携契約に則り、Seattle Genetics社は米国とカナダ、武田薬品工業はその他の国で商業化の権利を有する。両社は共同開発の費用を折半するが、日本では武田薬品工業が単独で負担する。

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