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2015/1/16

カペシタビン+シスプラチン療法はS-1術後補助療法が奏効しなかった予後不良の日本人胃癌患者において安全で有効【ASCO-GI2015】

中西美荷=医学ライター

 S-1術後補助療法が奏効しなかった日本人の進行胃癌患者においては、カペシタビン+シスプラチン(XP)療法が安全かつ有効であることが、多施設フェーズ2試験で示された。1月15日から17日までサンフランシスコで開催されているGastrointestinal Cancers Symposium(ASCO-GI2015)で、横浜市立市民病院の高橋正純氏が報告した。

 高橋氏らは、後方視的解析により、術後補助療法後の無再発期間が6カ月以内の日本人胃癌患者は、PFS 2.3カ月、OS 7.3カ月にとどまり、予後不良であることを報告している。日本では、S-1を含むレジメンが胃癌に対する術後補助療法および1次化学療法の標準治療とされているが、術後補助療法後の早期再発例に対する標準治療は確立されていない。

 今回、S-1を含む術後補助療法後6カ月以内に再発した日本人の進行胃癌患者に対するXP療法の有効性と安全性を評価する多施設フェーズ2試験を実施した。

 登録基準は、組織学的に確定診断されたHER2陰性あるいは不明の胃腺癌、20-74歳、ECOG PS 0-2、登録28日前に画像により病変が確認されていること(RECICT ver1.1での測定可能でなくても可)、S-1による12週以上の術後補助療法を受けていること、S-1療法終了または中止後6か月以内に再発、シスプラチン(CDDP)による術前療法は120mg/m2まで可、推定余命3カ月以上、文書による同意、適切な臓器機能を有すること――とした。

 主要エンドポイントは無増悪生存(PFS)、副次エンドポイントは全生存(OS)、奏効率(RR)、治療失敗までの期間(TTF)および安全性。

 2011年6月から2014年4月までに40例を登録。XP療法(カペシタビン1000mg/m2 1日2回14日間投与+シスプラチン80mg/m2 第1日、3週毎投与)を行った。登録時の年齢中央値は65.5(43-77)歳、男性が32例(80.0%)、術後補助化学療法はS-1単剤が34例(85.0%)を占め、投与コース数中央値は7.0 (3-18)サイクル、術後補助療法完遂は11例(27.5%)だった。

 2014年8月18日、XP療法実施サイクル数中央値4.5(1-25)での解析において、CR1例(2.7%)、PR7例(18.9%)、SD14例(37.8%)、PD3例(8.1%)、NR12例(32.4%)で、奏効率(RR)は21.6%(95%信頼区間:11-37%)、疾患コントロール率(DCR)は59.5%(95%信頼区間:44-74%)だった。

 PFS中央値は 20週(4.7カ月)(95%信頼区間:17-24週)で、プロトコールで想定していた閾値の2カ月よりも長かった。OS中央値は77 週(95%信頼区間:34週-NE)、TTF中央値は17週(同:13-22週)。

 頻度の高かったグレード3/4の有害事象(AEs)は好中球減少(17.5/5.0%)、 貧血(17.5/0%)、クレアチニン高値(12.5/0%)、疲労(13/0%)、下痢(7.5/0%)、食欲不振(7.5/0%)だった。

 高橋氏は、「XP療法は、S-1による術後補助療法に失敗した予後不良の日本人胃癌患者において、安全で有効な治療法である。S-1とカペシタビンのプロファイルが異なることを考慮すれば、これらの患者に対しては推奨できるレジメンだと考えられる」とした。

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