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2014/12/24

米FDAがBRCA遺伝子変異陽性の進行卵巣癌にolaparibを承認

森下紀代美=医学ライター

 英AstraZeneca社は、12月19日、生殖細胞系のBRCA遺伝子変異陽性または同変異が疑われる進行卵巣癌で、前治療で3ライン以上の化学療法を受けている患者に対する初の単剤療法として、olaparib(400mgを1日2回)が米食品医薬品局(FDA)に承認されたと発表した。

 olaparibは、既存の奏効率と奏効期間のデータから、FDAの迅速承認プログラムで承認を受けている。今回の承認を正式承認として取得するためには、現在進行中の2本のフェーズ3試験(SOLO2、SOLO3)のいずれかのデータの審査が必要となる。

 今回のFDAの承認は、12月18日に発表された欧州連合(EU)の承認に続くもの。欧州では、プラチナ製剤感受性でBRCA遺伝子変異陽性の再発性漿液性卵巣癌の成人患者の維持療法として、olaparibが初めて承認された。

 olaparibは経口のポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害薬で、腫瘍のDNA修復経路の異常を利用し、癌細胞を選択的に死傷させる。同剤は、生殖細胞系のBRCA遺伝子変異陽性の進行卵巣癌患者に対して承認された初のPARP阻害薬となる。遺伝子変異の検出には、FDAが承認したコンパニオン診断検査「BRACAnalysis CDx」が用いられる。

 AstraZeneca社は、2014年2月、米国の規制当局にolaparibの承認申請を行った。この申請は、プラチナ製剤感受性の再発性高悪性度漿液性卵巣癌患者を対象として、プラセボとの比較でolaparibの維持療法を評価したフェーズ2試験のデータに基づいて行われた。同年6月25日のFDAの諮問委員会(Oncologic Drugs Advisory Committee)の推奨、およびFDAからの追加データの要請に応じ、同社はolaparibの新薬申請書を大幅に修正し、同年7月24日に提出した。FDAは、BRCA遺伝子変異陽性または同変異が疑われる進行卵巣癌患者を対象としてolaparibを検討した単群、非盲件、フェーズ2試験の有効性データ、ならびに複数のolaparibの臨床試験(プラセボ対照試験を含む)の安全性データに基づき、olaparibを承認した。

 有効性を評価したフェーズ2試験では、BRCA遺伝子変異陽性の進行卵巣癌で、前治療で3ライン以上の化学療法を受けた患者137人の解析から、奏効率は34%(95%信頼区間:26-42)であることが示された。奏効期間中央値は7.9カ月(95%信頼区間:5.6-9.6)だった。olaparibの単剤療法に関連してこれまでに最も多く発現した有害事象は、全体的に軽度から中等度で、悪心、嘔吐、疲労感、貧血などだった。

 BRCA遺伝子変異陽性の進行卵巣癌に対するolaparibの迅速承認を全面的な承認に変えるため、現在進行中の2件のフェーズ3試験では全面的なデータの見直しが求められる。その1つ、SOLO2試験では、維持療法としてolaparibをプラセボとの比較で評価し、もう一方のSOLO3試験では、olaparibを再発に対する標準的な化学療法との比較で評価している。SOLO2試験のデータは2015年、SOLO3試験のデータは2019年に得られるとみられている。

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