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2014/12/11

再発・難治性多発性骨髄腫に対しpomalidomideと低用量デキサメタゾン併用療法の安全性と有効性を大規模試験で確認【ASH2014】

八倉巻尚子=医学ライター

 再発・難治性多発性骨髄腫に対して、pomalidomideと低用量デキサメタゾン併用療法は、安全性に優れ、レナリドミドやボルテゾミブ不応例においても有効であることが、大規模単群フェーズ3b試験STRATUS(MM-010)で明らかになった。ギリシアUniversity of Athens School of MedicineのMeletios A. Dimopoulos氏らが、12月6日から9日までサンフランシスコで開催された米国血液学会(ASH2014)で発表した。

 pomalidomide+低用量デキサメタゾンは高用量デキサメタゾンに比べて有意に無増悪生存期間(PFS)と全生存期間(OS)を延長させることが、フェーズ3試験MM-003で明らかになっている。STRATUS試験はpomalidomide+低用量デキサメタゾンの安全性と有効性を大規模な集団で評価するため、多施設共同単群オープンラベルフェーズ3b試験として欧州17カ国87施設で実施された。

 対象は、前治療が2レジメン以上あり、ボルテゾミブとレナリドミドの治療が不応となった、難治性もしくは再発および難治性の患者。ここで再発および難治性の患者とは、2サイクル以上の治療でSD以上となった後に再発し、最終治療60日以内にPDとなった患者としている。

 1サイクル28日としてpomalidomideは4mgを1-21日目に投与し、低用量デキサメタゾンは40mg(75歳を超えた患者は20mg)を1、8、15、22日に投与した。PDもしくは許容できない有害事象の発現まで投与を継続した。全員に血栓症予防のため低用量アスピリンや低分子ヘパリン等が投与された。

 主要評価項目は安全性で、副次評価項目は奏効率(ORR)、奏効期間(DOR)、PFS、OS、pomalidomideの投与状況とした。観察期間中央値は9.3カ月だった。

 試験には604人が登録し、599人が治療を受けた。男性が56%、年齢中央値は66歳、初回診断からの期間中央値は5.2年だった。患者は中央値で5回(2-18回)の前治療を受けていた。レナリドミド難治性の患者は95%で、ボルテゾミブ難治性は83%、ボルテゾミブおよびレナリドミド難治性の患者は78%であった。

 主なグレード3/4の血液毒性は、好中球減少症(42%)、発熱性好中球減少症(5%)、貧血(29%)、血小板減少症(22%)だった。グレード3/4の非血液毒性は、感染症(30%)、肺炎(11%)、疲労感(5%)だった。またグレード3/4の深部静脈血栓症の発生頻度は1%、末梢神経障害は1%であった。

 治療期間中央値は4カ月(0.2-20.5カ月)で、有害事象によるpomalidomideの投与中止は5%、有害事象による減量は18%の患者で行われ、有害事象による投与中断は58%であった。

 奏効率は35%で、このうちCR/sCRが1%、VGPRが7%だった。DOR中央値は6.8カ月だった。レナリドミド難治性患者の奏効率は34%、ボルテゾミブ難治性患者では36%、レナリドミドおよびボルテゾミブ難治性患者では35%と、ほぼ同じであった。

 全患者におけるPFS中央値は4.2カ月、OS中央値は11.9カ月だった。レナリドミド難治性患者では、PFS中央値は4.2カ月、OS中央値は12.0カ月、ボルテゾミブ難治性患者ではそれぞれ4.2カ月、11.9カ月で、レナリドミドおよびボルテゾミブ難治性患者では4.1カ月、12.0カ月だった。

 以上のことから、治療歴の多い再発・難治性患者において、pomalidomide+低用量デキサメタゾンは優れた忍容性があり、この大規模な臨床試験の結果はMM-003試験の結果と一致していたとし、また前治療に関わりなく有効性も確認されたとした。このため「pomalidomide+低用量デキサメタゾンはレナリドミドとボルテゾミブ不応となった難治性もしくは再発・難治性の多発性骨髄腫患者にとって、新たな標準治療となりうる」と結論した。

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