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2014/11/18

HER2陽性転移性乳癌患者へのneratinib投与は中枢神経系への転移を抑制する

大西淳子=医学ジャーナリスト

 米Puma biotechnology社は2014年11月13日、HER2陽性の局所再発または転移性乳癌患者にPB272(neratinib)を第1選択薬として適用した無作為化フェーズ2 NEfERTT試験で、neratinibがトラスツズマブとは異なる効果を持つことが示唆されたと発表した。

 neratinibは、経口投与が可能なErbB受容体チロシンキナーゼ阻害剤で、HER1、HER2、HER4を不可逆的に阻害する。単剤投与により、進行性HER2陽性乳癌に対する抗腫瘍活性を示すことが明らかになっている。

 NEfERTT試験は、33カ国で479人の患者を登録し、neratinib+パクリタキセルまたはトラスツズマブ+パクリタキセルに割り付けた。主要評価項目は無増悪生存期間に、副次的評価項目は客観的奏効率、中枢神経系への転移の発生率などに設定されていた。

 無増悪生存期間は、neratinib群が16.6カ月、トラスツズマブ群は16.7カ月で有意差は見られなかった(p=0.35)。客観的奏効率はそれぞれ74.8%と75.1%で、やはり差は有意ではなかったが(p=0.94)、これらの結果はあらかじめ予想されていた。

 一方、中枢神経系への転移率はneratinib群のほうが有意に低かった。中枢神経系に転移が生じた患者はneratinib群が7.4%、トラスツズマブ群は15.6%で、相対リスク減少は52.6%(p=0.0056)になった。

 安全性に関する分析で、neratinib群に最も多く見られた有害事象は下痢で、このグループの患者の約30%がグレード3の下痢を経験した。トラスツズマブ群では、グレード3の下痢は約4%にしか見られなかった。この試験では下痢予防のための薬剤は投与されなかったが、Her2遺伝子変異が陽性の非小細胞肺癌患者にneratinibを投与したフェーズ2試験で、高用量のロペラミドがグレード3の下痢の発生率を大きく減らすことが示されたため、現在進行中の臨床試験の登録患者には、neratinib関連下痢の予防を目的として高用量ロペラミドが投与されている。

 NEfERTT試験の結果の詳細は2015年に学会発表される見込みだ。 

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