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2014/11/17

日本人EGFR遺伝子変異陽性肺癌でアファチニブはOSを延長させる傾向、エクソン19欠失変異陽性例では有意にOSを改善【肺癌学会2014】

八倉巻尚子=医学ライター

 EGFR遺伝子変異を有する日本人の進行肺腺癌患者において、ペメトレキセド+シスプラチンに比べ、アファチニブは有意ではないが全生存期間(OS)を中央値で11カ月延長し、なかでもエクソン19欠失変異を有する患者ではOSを有意に改善することが、LUX-Lung3の日本人サブグループ解析で明らかになった。11月14日から16日まで京都市で開催された第55回日本肺癌学会学術集会で、神奈川県立循環器呼吸器病センター呼吸器内科の加藤晃史氏らが発表した。

 LUX-Lung3試験では、EGFR遺伝子変異を有する3B/4期の肺腺癌患者を対象として、アファチニブ(40mg/日、連日投与)とペメトレキセド+シスプラチン併用療法が比較された。主要評価項目は中央独立審査によるPFSで、副次評価項目は奏効率、病勢制御率、OS、PRO、安全性が設定された。

 25カ国133施設が参加し、日本からは16施設83人が登録した。アファチニブ群が54人、ペメトレキセド+シスプラチン群が29人だった。

 患者背景で2群に違いが見られたのは、ECOG PS 0の患者がアファチニブ群50%、ペメトレキセド+シスプラチン群58.6%、病期が4期の患者が88.9%、82.8%で、脳転移のある患者が18.5%、24.1%だった。EGFR遺伝子変異についてエクソン19欠失変異を有する患者が42.6%、55.2%、エクソン21のL858R変異のある患者が50%、37.9%であった。

 これまでに、日本人全患者におけるPFS中央値はアファチニブ群13.8カ月、ペメトレキセド+シスプラチン群6.9カ月、ハザード比0.38(95%信頼区間:0.20-0.70、p=0.0014)と報告されている。

 今回の解析では、EGFR遺伝子変異の多数を占めたエクソン19欠失変異およびエクソン21のL858R変異を有する患者で、脳転移のない患者におけるPFS中央値はアファチニブ群16.4カ月、ペメトレキセド+シスプラチン群8.2カ月、ハザード比0.26(95%信頼区間:0.13-0.55、p=0.0001)となった。脳転移のある患者ではそれぞれ8人、7人と少数で、PFS中央値は9カ月、3.9カ月、ハザード比0.45(95%信頼区間:0.12-1.71、p=0.2233)だった。

 OS中央値は、日本人全患者においては、アファチニブ群46.9カ月、ペメトレキセド+シスプラチン群35.8カ月、ハザード比0.75(95%信頼区間:0.40-1.43、p=0.3791)だった。また頻度が高い変異であるエクソン19欠失変異あるいはL858R変異を有する患者では、それぞれ46.9カ月、35カ月、ハザード比0.57(95%信頼区間:0.29-1.11、p=0.0966)であった。

 ここでエクソン19欠失変異を有する患者に限ると、アファチニブ群(23人)46.9カ月、ペメトレキセド+シスプラチン群(16人)31.5カ月、ハザード比0.34(95%信頼区間:0.13-0.87、p=0.0181)と有意な差が認められた。一方、L858R変異を有する患者では、アファチニブ群(27人)41.7カ月、ペメトレキセド+シスプラチン群(11人)40.3カ月、ハザード比1.13(95%信頼区間:0.40-3.21、p=0.8212)だった。

 後治療が行われている患者はアファチニブ群89.6%、ペメトレキセド+シスプラチン群100%で、EGFR-TKIはそれぞれ56.3%、96.6%であった。

 日本人における安全性プロファイルは、全患者で報告された結果と一致していた。主な治療関連有害事象として、下痢、皮疹・ざ瘡、爪変化、口内炎が報告された。

 また2段階減量の20mg投与の患者で長期投与が認められたことから、加藤氏は「適切な減量で長期投与が可能である」とした。

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