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2014/11/17

初発膠芽腫にテモゾロミド、放射線療法へのベバシズマブ追加は、増悪後に後治療無しの場合は追加群で有意に全生存期間が長い【SNO2014】

横山勇生

 初発の膠芽腫患者を対象に、術後または生検後、テモゾロミドと放射線療法の併用に加えベバシズマブを投与する場合、増悪(PD)後に後治療を受けなかった患者では、ベバシズマブ追加で有意に全生存(OS)期間が長いことが明らかとなった。

 初発の膠芽腫患者を対象に、術後または生検後、テモゾロミドと放射線療法の併用に加え、ベバシズマブを投与した群(以下、ベバシズマブ群)とプラセボを投与した群(以下、プラセボ群)を比較した無作為化二重盲検プラセボ対照フェーズ3試験、AVAglioの事後解析の結果示されたもの。11月13日から16日まで米国マイアミで開催された米国脳腫瘍学会(SNO2014)で、米University of CaliforniaのTimothy Cloughesy氏によって発表された。

 AVAglio試験は、無作為化、二重盲検、プラセボ対照比較試験で、初発膠芽腫患者を対象として、術後または生検後、放射線療法とテモゾロミドにベバシズマブを併用した場合の有効性と安全性を評価した国際共同試験(日本も含む)。

 患者は、1週間のうち5日間(1日あたり2Gy)照射を6週間行う放射線療法、テモゾロミド(1日あたり75mg/m2)連日投与、ベバシズマブを2週間間隔で10 mg/kg投与する群(ベバシズマブ群)と、ベバシズマブの代わりにプラセボを投与する群(プラセボ群)に割り付けられた。

 放射線療法終了後は、28日間休薬し、4週間おきに5日間、1日当たり150mg/m2(可能であれば200mgまで増量した)のテモゾロミド投与、2週間間隔でベバシズマブ10mg/kgまたはプラセボ投与を6サイクル行った。その後は病状が進行するまで、3週間隔でベバシズマブ15mg/kgまたはプラセボを投与し続けた。

 試験には2009年から2011年までに921人の患者が登録された。プラセボ群に463人、ベバシズマブ群に458人が割り付けられた。年齢中央値はプラセボ群56.0歳、ベバシズマブ群57.0歳、男性はプラセボ群が64%、ベバシズマブ群が62%など、両群間に差はなかった。

 試験の結果、主要評価項目の1つである試験担当医師によるPFS中央値は、全体ではプラセボ群が6.2カ月、ベバシズマブ群が10.6カ月、層別化ハザード比は0.64(95%信頼区間:0.55−0.74)、p<0.0001(log-rank test)で、ベバシズマブ群に有意な延長が確認された。サブグループ解析は、どの患者でもベバシズマブ群が優位だった。

 もう1つの主要評価項目であるOS中央値は、全体ではプラセボ群が16.7カ月、ベバシズマブ群が16.8カ月、層別化ハザード比は0.88(95%信頼区間:0.76−1.02)、p=0.0987(log-rank test)で、有意な差はなかった。

 2013年2月28日のデータカットオフで、PFSイベントが発生した患者のうち、増悪後の治療を受けていないプラセボ群患者105人、ベバシズマブ群患者120人について事後解析が行われた。両群間で患者背景に大きな差はなかった。解析の結果、PFS中央値はプラセボ群が4.8カ月、ベバシズマブ群が8.4カ月で、層別化ハザード比0.62(95%信頼区間:0.46-0.84)で、有意にベバシズマブ群で延長していた。さらにOS中央値もプラセボ群8.0カ月、ベバシズマブ群11.6カ月で、層別化ハザード比0.67(95%信頼区間:0.49-0.91)で有意にベバシズマブ群で延長していた。多変量解析でも増悪後の治療を受けていない患者ではベバシズマブ群の方がOSが有意に良かった。

 一方、増悪後の治療を受けた患者のOS中央値はプラセボ群19.3カ月、ベバシズマブ群20.5カ月で、層別化ハザード比0.88(95%信頼区間:0.73-1.05)で有意差はなかった。

 研究グループは「実臨床では上限50%の患者が増悪後の治療を受けておらず、事後解析ではあるが今回の結果が確認されれば、重要な示唆になる」としている。

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