ドイツBoehringer Ingelheim社は10月22日、経口チロシンキナーゼ阻害薬であるnintedanibについて、標準治療難治性の進行大腸癌患者を対象に日本を含めた世界規模でのフェーズ3試験、LUME-COLON 1の最初の患者登録を行ったと発表した。
nintedanibは、血管内皮増殖因子受容体(VEGFR)の1-3、線維芽細胞増殖因子受容体(FGFR)の1-3、血小板由来増殖因子受容体(PDGFR)のαとβを標的とする経口低分子チロシンキナーゼ阻害薬。フェーズ1/2試験で大腸癌に対する有効性を示唆する結果が得られていた。
LUME-COLON 1試験は、前治療でも病勢が進行した大腸癌患者を対象にnintedanibの効果と安全性を評価する。二重盲検無作為化プラセボ対照試験で、米国、欧州、日本など全世界の150施設で750人以上を登録して行われる。患者は、nintedanib200mg1日2回投与+支持療法群とプラセボ投与+支持療法群に割り付けられる。
試験の主要評価項目は盲検化された評価による無増悪生存期間(PFS)と全生存期間(OS)。副次評価項目は奏効率と疾患制御率である。