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2014/10/1

進行大腸癌ファーストライン治療でベバシズマブとセツキシマブを比較したCALGB試験のRAS解析でも有意差なし、RAS検査の重要性が指摘【ESMO2014】

横山勇生

 KRASエクソン2野生型の進行大腸癌のファーストライン治療として、化学療法+ベバシズマブと化学療法+セツキシマブを比較したフェーズ3のCALGB/SWOG80405試験の全RAS野生型患者(RAS野生型)における全生存期間(OS)、無増悪生存期間(PFS)の解析結果が明らかとなった。全RAS野生型にしても両群とも有意差はなく、両レジメンで差がないことが示された。RAS野生型患者の結果はKRASエクソン2野生型でRAS変異型患者の結果よりも良く、全RASを解析することの重要性が明確となった。

 9月26日から9月30日までスペインマドリードで開催された欧州臨床腫瘍学会(ESMO2014)で、米University of Southern California Norris Comprehensive Cancer CenterのH.Lenz氏によって発表された。

 CALGB/SWOG80405試験の対象は、KRASエクソン2野生型(コドン12、コドン13)の転移を有する大腸癌で、PS 0または1の患者だった。FOLFIRIまたはFOLFOX(医師または患者が登録時に選択)に加え、セツキシマブ(週1回、初回は400mg/m2、2回目以降は250mg/m2)またはベバシズマブ(2週毎、5mg/kg)を投与する群に、患者をランダムに割り付けた。主要評価項目は全生存期間(OS)だった。

 同試験は当初、KRASによる患者選択を行わずに、転移を有する大腸癌患者をFOLFIRIまたはFOLFOXと、セツキシマブ、ベバシズマブ、セツキシマブ+ベバシズマブを投与する群のいずれかにランダムに割り付ける形だった。2009年6月、KRAS野生型の患者のみを対象とするよう変更され、セツキシマブ+ベバシズマブの群は中止された。

 2005年11月から2012年3月までに登録された3058人の無選択の患者のうち、最終的にKRAS野生型の患者1137人が対象となり、化学療法+ベバシズマブ群559人、化学療法+セツキシマブ群578人となった。両群ともに年齢中央値は59歳、男性が61%だった。FOLFOXとFOLFIRIが施行されたのは、化学療法+ベバシズマブ群ではそれぞれ73.4%と27%、化学療法+セツキシマブ群では74%と26%だった。

 今回の発表はKRASエクソン2だけでなく、KRASエクソン3、4、NRASエクソン2、3、4も野生型である全RAS野生型患者をBEAMing法で選別して解析が行われた。化学療法+ベバシズマブ群で全RAS解析が可能でRAS野生型と判定されたのは256人、RAS変異型と判定されたのは42人だった。化学療法+セツキシマブ群で全RAS解析が可能でRAS野生型と判定されたのは270人、RAS変異型と判定されたのは53人だった。RAS評価が可能だった患者と患者全体の背景に大きな差はなかった。

 RAS評価可能だった患者は化学療法+ベバシズマブ群が324人で化学療法+セツキシマブ群が346人。奏効率は化学療法+ベバシズマブ群が56.0%、化学療法+セツキシマブ群が68.8%で、p<0.01だった。PFS中央値は化学療法+ベバシズマブ群が11.4カ月、化学療法+セツキシマブ群が10.9カ月で、ハザード比1.1(95%信頼区間:0.9-1.3)、p=0.34だった。OS中央値は化学療法+ベバシズマブ群が30.3カ月、化学療法+セツキシマブ群が30.8カ月で、ハザード比0.9(95%信頼区間:0.8-1.1)、p=0.49だった。

 全RAS野生型患者における奏効率は化学療法+ベバシズマブ群が53.8%、化学療法+セツキシマブ群が68.6%で、p<0.01だった。PFS中央値は化学療法+ベバシズマブ群が11.3カ月(95%信頼区間:10.3-12.6)、化学療法+セツキシマブ群が11.4カ月(同:9.6-12.9)で、ハザード比1.1(同:0.9-1.3)、p=0.31だった。OS中央値は化学療法+ベバシズマブ群が31.2カ月(95%信頼区間:26.9-34.3)、化学療法+セツキシマブ群が32.0カ月(同:27.6-38.5)で、ハザード比0.9(同:0.7-1.1)、p=0.40だった。

 KRASエクソン2が野生型でRAS変異型患者では、OS中央値は化学療法+ベバシズマブ群が22.3カ月(95%信頼区間:15.3-29.0)、化学療法+セツキシマブ群が28.7カ月(同:20.2-34.7)で、ハザード比0.74(同:0.4-1.1)、p=0.21だった。

 全RAS野生型患者でFOLFOXと併用投与された患者のPFS中央値は、化学療法+ベバシズマブ群(137人)が11.0カ月(95%信頼区間:9.5-13.1)、化学療法+セツキシマブ群(129人)が11.3カ月(同:9.4-13.1)で、ハザード比1.1(同:0.9-1.4)、p=0.3だった。OS中央値は化学療法+ベバシズマブ群が29.0カ月(95%信頼区間:24.0-32.8)、化学療法+セツキシマブ群が32.5カ月(同:26.1-40.4)で、ハザード比0.86(同:0.6-1.1)、p=0.2だった。

 全RAS野生型患者でFOLFIRIと併用投与された患者のPFS中央値は化学療法+ベバシズマブ群(64人)が11.9カ月(95%信頼区間:10.3-14.8)、化学療法+セツキシマブ群(72人)が12.7カ月(同:8.9-14.1)で、ハザード比1.1(同:0.7-1.5)、p=0.7だった。OS中央値は化学療法+ベバシズマブ群が35.2カ月(95%信頼区間:28.3-41.3)、化学療法+セツキシマブ群が32.0カ月(同:25.6-42.9)で、ハザード比1.1(同:0.7-1.6)、p=0.7だった。

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