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2014/9/30

アレクチニブはクリゾチニブ治療歴のあるALK陽性NSCLC患者で高い効果、脳転移に対する効果も期待【ESMO2014】

八倉巻尚子=医学ライター

 アレクチニブはクリゾチニブ治療歴のあるALK陽性非小細胞肺癌(NSCLC)患者においても高い効果を示し、脳転移に対する効果も期待できることが、JP28927試験で明らかになった。九州がんセンター呼吸器腫瘍科の瀬戸貴司氏らが、9月26日から30日までスペイン・マドリードで開催されている欧州臨床腫瘍学会(ESMO2014)で発表した。

 JP28927試験は、ステージIIIB/IVもしくは再発のNSCLCで、ALK陽性患者を対象に、アレクチニブ300mg、1日2回投与する際に、20mgカプセルと40mgカプセルを用いる場合と150mgカプセルを用いる場合での生物学的同等性、安全性、食事の影響を評価した。

 1サイクルを30日とし、1つの群は、20mgカプセルと40mgカプセルを用いて10日間投与し、その後の10日間は150mgカプセルを用いて投与した。また次の10日間は食事の後で150mgカプセルを投与した。もう1つの群では、まず150mgカプセルを用いて10日間投与し、続いて20mgカプセルと40mgカプセルを用いて10日間投与、その後の10日間は食事の後に150mgカプセルを投与した。1サイクル以降は治験担当医師が臨床的有用性が認められないと判断するまで150mgカプセルによる投与を継続した。

 試験には35人が登録された。男性が46%、年齢中央値は45歳、非喫煙者が60%、喫煙者が3%、喫煙経験者が37%で、脳転移を有する患者が66%を占めた。ALK阻害剤による治療歴がない患者は17%、治療歴が1回の患者が66%、2回の患者が17%だった。試験の結果、有効性と優れた忍容性が認められた。また2群で生物学的同等性は確認され、食事の影響もないことが示された。

 今回はクリゾチニブ治療歴がある患者28人、このうちクリゾチニブ治療が無効となった患者23人における有効性と安全性の結果が報告された。

 全患者において、10%以上見られた治療関連有害事象は、便秘、味覚異常、白血球減少、好中球減少、嘔吐、皮疹、血中ビリルビン上昇、AST上昇だった。グレード3の肺動脈血栓症が1人、グレード1の間質性肺疾患が1人に認められたが、有害事象の多くはグレード1/2だった。

 安全性プロファイルはクリゾチニブ治療歴がある患者、クリゾチニブ治療が無効となった患者でもほぼ同じであり、忍容性が示された。

 標的病変を有する24人で、30%以上の腫瘍縮小が認められた患者は18人であった。治験担当医による評価で、奏効率は58.3%(95%信頼区間: 36.6-77.9%)だった。クリゾチニブ治療が無効となった患者に限ると、奏効率は50%(95%信頼区間: 27.2-72.8%)であった。

 フォローアップ期間中央値10.2カ月で、ほとんどの患者が投与を継続していた。また全患者、クリゾチニブ治療歴がある患者、クリゾチニブ治療が無効となった患者において、無増悪生存期間の中央値には到達していない。

 ベースライン時に脳転移を有していた患者は、クリゾチニブ治療歴がある28人のうち19人、クリゾチニブ治療が無効となった患者23人では17人で、このうち脳転移に対する放射線療法を受けていなかった患者はそれぞれ6人、6人だった。アレクチニブの投与で脳転移が消失する患者も存在し、フォローアップ期間中央値10.2カ月で、脳転移を有する患者でも多くが治療を継続していた。

 以上の結果から、アレクチニブはクリゾチニブ治療歴がある患者でも効果は高く、脳転移を有する患者も含め、ALK陽性NSCLC患者における新規の治療選択肢になり得るとした。

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