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2014/9/29

頭頸部扁平上皮癌にアファチニブはメトトレキサートより高い臨床効果を示す【ESMO2014】

八倉巻尚子=医学ライター

 プラチナ系抗癌剤をベースにした治療後に増悪した、再発および/もしくは転移性の頭頸部扁平上皮細胞癌に対し、セカンドライン治療として、アファチニブはメトトレキサートに比べて無増悪生存期間(PFS)を有意に延長し、抗腫瘍効果も高く、患者報告アウトカムも良好であることが、フェーズ3試験LUX-Head & Neck 1で明らかになった。なお全生存期間(OS)の有意な延長は見られなかった。ベルギーCliniques Universitaires Saint-LucのJ-P. Machiels氏らが、9月26日から30日までスペイン・マドリードで開催されている欧州臨床腫瘍学会(ESMO2014)で発表した。

 頭頸部扁平上皮癌ではおよそ90%の患者でEGFR過剰発現が認められ、予後不良に関連するといわれている。アファチニブはErbBファミリーを不可逆的に阻害する。

 フェーズ3試験は、19カ国101施設で実施され、日本も参加している。プラチナ系抗癌剤を用いた治療中もしくは治療後に増悪した再発/転移性の頭頸部扁平上皮癌患者を、2:1の割合で、アファチニブ40mg/日経口投与する群(322人)とメトトレキサート40mg/m2/週を静注する群(161人)に無作為割付した。無作為化にあたり、ECOG PS(0/1)、再発/転移性治療における抗EGFR抗体薬による前治療歴の有無で層別化した。

 主要評価項目はPFS、副次評価項目は全生存期間(OS)、客観的奏効率 (ORR)、患者報告アウトカム(PRO)、安全性とした。

 この結果、アファチニブはメトトレキサートに比べて有意にPFSを改善した。PFS中央値はアファチニブ群が2.6カ月、メトトレキサート群は1.7カ月だった(ハザード比0.80、95%信頼区間:0.65-0.98、p=0.030)。
 
 PFSに関するサブグループ解析で、抗EGFR抗体薬による前治療のない患者ではアファチニブ群が有意に良好だったが、前治療のある患者では有意ではなかった。またp16陰性ではアファチニブ群が有意に良好だったが、p16陽性では有意ではなかった。

 ベースラインからの腫瘍縮小はアファチニブ群で35%、メトトレキサート群は22%に認められた。ORR はそれぞれ10.2%、5.6%だった(p=0.101)。また病勢制御率はアファチニブ群で有意に高く、アファチニブ群は49.1%、メトトレキサート群は38.5%であった(p=0.035)。

 一方、OSは有意な改善は認められなかった。OS中央値はアファチニブ群6.8カ月、メトトレキサート群6.0カ月だった(ハザード比0.96 、95%信頼区間:0.77-1.19、p=0.700)。

 患者報告アウトカムで、症状悪化までの期間を比較した結果、全般的健康状態はメトトレキサート群に比べてアファチニブ群で有意に良好で(ハザード比0.74、p=0.027)、疼痛(ハザード比0.73、p=0.022)、嚥下障害(ハザード比0.67、p=0.004)も良好だった。

 主なグレード3/4の有害事象は、アファチニブ群では40%、メトトレキサート群は36%だった。アファチニブ群での主なグレード3/4の有害事象は、発疹/ざ瘡(G3:10%)、下痢(G3:9%、G4:1%)、メトトレキサート群では口内炎(G3:8%)、好中球減少症(G3:6%、G4:1%)だった。また投与量の減量や中止、致死的イベントもアファチニブ群のほうが少なかった。

 これらの結果から、プラチナ系抗癌剤をベースにした治療後に増悪した再発/転移性頭頸部扁平上皮癌を対象にしたフェーズ3試験で、アファチニブは効果を示し、患者報告アウトカムを改善した最初の経口チロシンキナーゼ阻害剤であるとした。

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